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晴れの日も雨の日も#223 親父の気持ち

拙noteの隅っこに娘#4が結婚することを書いた。これを読んだ知人から「娘を嫁に出す父親の気持ちをちゃんと書いてほしい」とリクエストを受けた。それもドラマにあるようなキレイごとじゃなくてナマナマしいやつを、と。
正直、気恥ずかしい思いもあったし、そんな個人事情なんて読みたいか?という気がして、改めては書いてこなかった。が、リクエストがあれば話は別だ。

遡ればちょうど10年前。長女#1が結婚した。この少し前にヤツは健康問題を抱えていたので、もらってくれる相手がいるだけでありがたい、と思っていた。
この時は、結婚式をするとかしないとか、いろいろガタガタした。ヤツだけではなくそのダンナとも膝を交えて話をした。最終的にはほんの身内だけで結婚式を挙げるに至り、やれやれホッとした、という感じが強かった。
もちろん、はれの日を迎えたヤツは最高の笑顔だった。それを見るとこっちも嬉しかったし、この先の幸せを祈る気持ちもあったが、ようやくここまで来れたという喜びや安堵感の方が大きかったように思う。

最近、結婚しない人が増えているという。昔とは時代背景も違うし、価値観も多様化している。が、私自身は、結婚はした方がいいと思っている。
結婚して一緒に家を作っていくという苦労をしてみないとわからないことが人生にはある。うまくいかなくなって残念ながらバツが付く結果になろうとも、一度は結婚した方がいいと思うし、誰かと一緒に生きていくことで人生が彩られ潤うのだと思う。

細君も同様のスタンスだから、5人の子供たちもそんな方向を向いている。
今度結婚した娘#4は、何年も前から結婚願望が強かった。なかなか出会いに恵まれなかったのだが、友人の結婚式で一目惚れする相手に出会った。そこから半年ぐらいの遠距離恋愛の間にプロポーズ、婚姻届提出とトントン拍子にことは進み、つい先日挙式に至った。

バージンロードを娘と歩くのは人並みに照れくさかったし、子供たち5人の絆や結束を目の当たりにし、感無量になる場面もあった。新郎新婦ともスバラシイ友人に囲まれ、とってもいい披露宴だった。幸せそうな娘を見ていると私も無上の喜びに包まれる。
「泣いた?」と何人かに聞かれたが、細君や末娘#5が先に(大)泣き、私はそれどころではなくなってしまった。披露宴の最後を飾る「花嫁の手紙」はさすがにちょっとウルッときたが😂 
娘の小さい頃の思い出がいろいろ蘇ってきて、胸をぎゅっと掴まれたような思いが一瞬よぎったのは正直に白状したい。

過去記事で少し書いたが、お相手はナイスガイだ。私も細君もとっても気に入っている。むしろ明るくてオモロイだけが取り柄で、ちょっと粗削り系の娘にはもったいない伴侶だと思っている。そのご両親も申し分ない。早い話が手放しで喜んでいる。

ヤツとは小学校のミニバス含め幼少期から近しい関係で、今は一献を共にするフレンドリーな間柄だ。間違いなく可愛い愛娘だ。が、いいご縁に巡り合ったことを心から喜ぶ思いでいっぱいで、娘を取られる寂しさとか喪失感みたいな感じは皆無に近い。ドラマでは「可愛い娘を手元から離したくない」という父親がしばしば描かれるが、それはない。子供たちの人生は子供たちの人生だ。
ヤツは今年の4月から近所で一人暮らしをしている。近所なのでちょくちょく帰ってくるとはいえ、既に「家を出ている」感があることも影響しているのだろう。

これからの幸せを願う気持ちは人並み以上にあるが、安心して託せる相手と出会ったわけだし、もはやアドバイスも不要だろう。
私は、独立した子供たちには「もう家を出た人」という認識や扱いをしている。もちろん元気かなと気にかける思いはあるし、ヤツらが何かの拍子に帰ってくれば、一緒に楽しく酒を飲んだりメシを食ったりするが、こちらからベタベタ近づくことはしない。冷たいとか突き放してると映るかもしれないが、親の責任は果たしたという思いの方が大きい。

子供たちも20歳になったばかりの#5を残してあとはみんな自分の伴侶を持った。幸せは自分の心が決めるというのは相田みつをの言葉だが、その通りだと思う。それぞれ自分なりの幸せへの道を相方と共に歩いていってくれればこれに勝る喜びはない。

さて、リクエストにちゃんと応えられたかな??

#2023年のいっぽん

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予定(但し、臨時差し替え頻発😂)>
#224 【創作会話】カラオケ
#225   【創作SSタケおじシリーズvol.7】水のように
#226 助けを求める

(つづく)

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