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晴れの日も雨の日も#213 ルーティンとコンフォートゾーン

ラグビーW杯もいよいよニュージーランドと南アフリカの決勝を残すばかりになった。
健闘むなしく予選プールで敗退したジャパンでは、特にSO松田のゴールキックの改善が得点という意味で大きい。W杯前と比べ蹴り方を明らかに変えてきた。この短期間でフォームを大きく変えるなんてとんでもない離れ業だと思う。素人が外から見てもわかるぐらい違うのだから、本人の中では天と地ほどの大変化だと拝察する。

今回のW杯、元ジャパンFBの五郎丸もテレビ等の解説で露出頻度が多かった。彼のゴールキックは独特のルーティンで「ニンジャスタイル」として有名だ。自分なりのルーティンを確立し、毎回その繰り返しを徹底することは、ベストのパフォーマンスを発揮するうえで大事なのだろう。
精神統一の効果ももちろんある。何より、このキックがゲームの勝敗を決定づけるというような緊張する場面でも、普段通りの力を発揮するための大きな力となる。もちろん、そのルーティンを確立するまでには、たくさんの試行錯誤があったのだろうし、数えきれない練習を積み重ねてきたのは間違いない。

スポーツや芸事の世界では、こうしたルーティンの重要性がしばしば説かれる。
たとえば、ゴルフはその最たるものだろう。
ティーショットに臨む時。ターゲットを定めてアドレスに入る動作をルーティン化している人は、私のようなアマチュアへっぽこゴルファー含めて多いと思う。
私が慣れ親しんだバスケットボールでは、バッシュのひもを右足から締めるか左足から締めるかということを決めていた人の話を聞いたことがある。ここまでくるとルーティンと言うよりゲンカツギという気もするが😂。

通学通勤では何時何分の電車の何両目に乗る、ということを決めている人も少なくないだろう。私もそうだったが、そうやって毎日の習慣として決めておくと、どれに乗ろうかと迷う必要がないし一種の安心感がある。
一方で、たとえば降りる駅を一つ手前にしてちょっと歩いてみるとか、いつもの駅でも歩くコースを変えてみるということを勧めるような記事も散見する。慣れ親しんだ日常から飛び出て、自分に刺激を与えてみようという趣旨だ。
毎日の通勤現役当時の私は「何でそんなめんどくさいことを」と思っていた。が、たしかに毎日同じような生活を送っていると、ともすれば自分の感性が鈍くなりかねない。


ことは、通勤に限ったことではない。慣れ親しんだ日常というのは、居心地のいい安心感もあるかわりに、そこから出ることを厭うサボり根性を招きがちだ。いわゆるゆでガエル症候群はその最たる例だろう。
淀んだ水には芥が溜まるという言葉がある。流れる水は腐らずともいう。勝手知ったる世界にとどまり続けることは、そこにいる間はある種心地よくても、その世界と同一化してしまってものの見方が固定化されたり、感受性も鈍ってくる可能性が高い。ましてや成長ということからは遠ざかるリスクがあるのだろう。

もう私は成長なんかしなくてもいいねん、毎日気楽に過ごせたらええねん、という生き方もありだとは思うが、コンフォートゾーンに身を置いている内に、目の光も輝きをなくし、「なんか冴えんひと」みたいなことになってしまうのはツマラン気がする。毎日を気持ちよく過ごすことはもちろん結構だが、そこにドップリと安住しきってしまうのもまたいかがなものかと思ったりしている。随分前に「いつまでも少年の心で」という記事を書いたが、その思いは変わっていない。コンフォートゾーンに居座り続けることのないようにしたいと思う。

子供の頃よくこちょこちょごっこをして遊んだ。エノコログサというらしい。初めて知った。

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予定(但し、臨時差し替え頻発😂)>
#214 しかない思考癖・ねばならない症候群・べき人間
#215 【創作SSタケおじシリーズvol.5】初恋
#216 先憂後楽とは言うけれど

(つづく)

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