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花粉で辛い中、IT人材採用をどうしたらいいか涙ながらに考えてみた

採用が始まる

花粉がつらい広報解禁日

こんちわ。暖かくなって花粉が猛威を振るいまくりですね。
朝起きると「目がぁ!」とのたうちまわっています。どこかのラピュタ王族の末裔のようですね。

花粉で苦しむムスカ大佐
出典:https://dic.nicovideo.jp/oekaki/124916.png

さてそんな中、就活スケジュール的に来月は『広報の解禁日』(2025年卒の場合は2024年3月1日)
会社説明資料の準備もせっせとしているところでござんす。

採用のハードルがえぐい

IT業界におられる方はご存じかとは思いますが、少子化、IT人材不足の影響でIT人材の採用はめっちゃ大変なんす。

ちなみに私は就職氷河期の最後の世代でした。
「人がごみ」的な態度の圧迫面接官もいました。バルスって叫んだろか。

つまり今と昔の就活生の感覚は全く異なるので、自分が就活生だった頃の感覚を引きづってしまっては採用担当として致命的になります。

今回は、以前の採用活動をしていて気づいた事やこれが大事なんじゃないかと感じた事をまとめきれん感じで、まとめてみましたので
人事の方は採用のヒントに、エンジニアの方は就活や転職のヒントにしていただければこれ幸いです。

新卒採用と中途採用の現状

新卒採用

採用というと『新卒採用』と『中途採用』大きく分けてこの2つです。
今まさに準備中の新卒採用は、冒頭でも書きましたが、自分たちの学生の時と状況は一変しています。
ちなみに「年俸600万~1000万円」この条件、中途ではありません。某大手企業が新卒の募集要項で、ITエンジニア職に実際に提示している初任給です。社会人になった瞬間に、私の年収を軽々越えてきます。くぅ~

2040年に働き手の中心となる世代(生産年齢人口の15~64歳)は、今の2割近くの1200万人も減ると言われ「8かけ社会」とも言われています。
それを見越している企業はとんでもない好条件で若手を囲っている現状があります。中小企業としては、脅威ですよね。

採用条件だけ媒体に載せているだけでは、ホイホイと採用ができない状況です。今は直接企業からオファーを出す「オファーボックス」などのダイレクトリクルーティングが効果が出やすいと言われています。量より質を重視して個人に向けて会社の魅力を発信していくのが大事なんですね。
本気でオファーメールを作成すれば、一人に1時間ぐらいかかったりします。片手間でできるような活動ではないですね。しっかり採用担当をたてて取り組む必要があります。

逆に学生の方は、IT業界にかかわらず、この企業は無理かなと諦めず、入りたいと思う企業があれば、じゃんじゃんエントリーをしとくべきですね。

中途採用

経験者の採用単価の平均は「113万円」ほどと言われています。人事であれば、113万円払って経験者の採用ができるのなら喜んで払うという人も多いのではないでしょうか。しかしそう簡単では無いですね。

まず採用の方法としては『人材紹介』『採用媒体』『転職イベント』などが挙げられると思います。

人材紹介は、求人企業へ求職者を紹介するサービスですね。初期費用は掛からず採用成功時に初めて費用が発生する成果報酬型が一般的ではあります。エンジニアの年収の約30〜35%が目安で、平均コストは393万円ほど。やっぱ高いなぁ。

採用媒体は、求人広告で平均115万円ほどです。比較的安価な印象はありますね。もちろんプランでだいぶ金額は異なりますが。
どことは言わないですが、「某大手の求人が多いサイト」では、アクティブに動いているエンジニアはほとんどいない印象があります。あくまで個人の感覚です。
「GREEN」などエンジニアに特化したものや「ビズリーチ」のように登録している人の意識が高かったりするところは、お金をかける価値も高いようにも感じます。

転職イベントは、例えばdoda転職フェアの場合、東京・大阪・名古屋での1日出展の料金は70万円から210万円の範囲。
直接エンジニアと話ができる機会を持つという上では、可能性を感じるところではありますが、サービスや展示できるものなどがないと集客出来ているブースと過疎化してるブースで明確に分かれている印象です。
会社案内と条件を話すだけであれば、あまり意味がありません。
『直接会って話す価値を持っていけるのか?』もちろん雰囲気などを感じてもらうのにはいいのですが、それだけだと弱いような気がします。

ご利用は戦略的に

エンジニア採用のコストが高いことは当然として、内部コスト(採用担当者・面接対応者の人件費、応募者の交通費など)も加えると
採用単価が898.5万円にもなると言われています。
その上、IT業界での中途採用の求人倍率は12.9倍です。
一人の求職者に対し、「じゃあうちが…」と13社が手を挙げるハイパー売り手市場。
これだけお金がかかっても採用ができないと言う結果もあり得るんですね。エグイなぁ。
ですから戦略的に使っていかないと、お金が無駄になるだけなんです。
ではどんなことを考える事が重要でしょうか。

IT人材を採用するために考える2つのこと

ペルソナ

これは採用の教科書の1ページとも言えるものですね。基本ではあるのですが、考えると案外難しいところ。
「どういう人に来てもらいたくて、その人に刺さる情報提供ができるのか」を徹底的に考える事が大事です。
たくさん採用したいと思うと「どんなスキルでも歓迎」のように間口を広くしがちです。一見たくさんの応募が来そうに思えますが、「自分に何を求めているのか、会社が何をしたいのか」がよくわからないですよね。結果会社の色がわからず、有象無象という印象になってしまいます。

具体的に今いる人をペルソナにしてもいいと思いますが、仕事ができるというだけでペルソナの対象にしてしまうのは危険です。その人はいつか辞めてしまう人かもしれません。
「会社の文化になじんでいる人」「会社の理念に共感できている人」のように、会社がなんか好きでいてくれていそうな人を選ぶことが大事です。入社した時に長く気持ちよく働いてくれる人かどうかというのはポイントではないでしょうか。

給与より文化推し

ハーズバーグ二要因理論って聞いたことありますか?
フレデリック・ハーズバーグが提唱した職務満足および職務不満足を引き起こす要因に関する理論です。
人間の仕事における満足度は、ある特定の要因が満たされると満足度が上がり、不足すると満足度が下がるということではなくて、「満足」に関わる要因(動機付け要因)と「不満足」に関わる要因(衛生要因)は別のものであるとする考え方です。

何言ってんの?
出典:https://prcm.jp/list/%E3%81%AF%E3%81%81%20%E7%8C%BF

まぁ仕事をするときに「楽しい!」と思うことと「困った」と思うことは別のもので、楽しいことがあるともっと頑張ろうと思えるけど、困ったことがなくなっただけではもっと頑張ろうとは思わないってな話です。
給与や人間関係などが悪いと不満に感じますが、それが良くなっても満足には至らなず
達成、成長などのやりがい持つ方がより満足感を得るということなんですね。
環境が変われば簡単に離職につながってしまうのでは、せっかく採用しても意味がありませんからね。

ITの専門学校で先生から話を聞く機会もあるのですが
その時によく聞くのが生徒は『給与や福利厚生』を一番に見ているという話でした。
なんだ結局そこかよと思っていたら、どうやら肝はそこではなく
「どの企業のHPを見ても皆同じに見えるから『給与や福利厚生』を見て決める」のだそうです。アター
大半の会社が差別化ポイントを発信しきれていないという風にも言えるかもしれませんね。
改めて自社のサイトを確認してみるのは大事です。
「実績」や「ブログ」の更新「本当に伝えたい理念」が載っているでしょうか?
更新が数年前で止まってたりしませんか?そんなんじゃダメなわけです。

いやお前、だめやんけ。

あと会社説明でも給与や福利厚生を棒読みして、最後に質疑応答して終わるみたいなのがあったりしますよね。アレおもんないですよね。
給与や福利厚生を伝えること自体が悪いわけじゃありません。めっちゃ大事な事。
ただ「何を一番に伝えたいか」を明確にできていないと、魅力が半減してしまいます。
それは「技術的な強み」なのか、「社会貢献をする理念」なのか、ここが「給与や福利厚生」ということなら、それもありなわけです。
それを大きなテーマとして初めに伝え、そこに着地できるようなストーリーに仕立ての会社案内をすることで、共感を得られやすくなると思います。

結びに

会社の魅力ってなんだろう?

営業で会社説明はよくしますが、人事としての会社説明はまた一味違います。
「あなたはこの会社が好きなんですか?」と自身に問いかけられているような、気が引き締まる空気感。
だからこそ毎年、「会社の魅力はなんだろうか?「会社が向かっている方向はどこなのか?」
改めて考える時期だったりするんですね。

採用は社員全員の力が必要

採用には社員全員の協力が必要だと思っています。
直接の活動は担当がしても、興味をもってもらうきっかけを作るための「技術ブログ」だったり、採用出来た後の「教育の仕方」だったり、会社の魅力を採用担当で無い人が伝えるというのも説得力があり、大事かもしれません。
そういう取り組みを続けることで、入社してくれた人が安心して働ける環境を作れるのではないでしょうかね。
今年もがんばろう。






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