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ものがない暮らしに憧れて

ミニマリストとまでは言わないけど、
シンプルな暮らしに憧れる。

自分の好きな、
必要最低限のものだけ持って
慎ましやかに暮らす。

1番場所を取っているのは
服と鞄と靴だ。

あと1日で10月も終わり、
きっとあっという間に
年末がやってくる。

2ヶ月計画で、
部屋の大掃除を始めようと思う。

手始めに、この週末は靴箱を掃除した。

そんなに靴をたくさん
買い集めているつもりはなかったが、
気がつけば靴箱からはみ出す靴が
3足あった。

一気に全てを一軍に揃えるには
ちょっと勇気が足りないので、
まずは全部が靴箱に入り切るように
整理することにした。

靴を全部引っ張り出してきたら
すっかり存在を忘れていた
かつての一軍の靴がポロッと出てきた。

初めて買った1万円の靴。

ヒールは3センチくらいの太め、
クッション性もあって
歩きやすいパンプスだ。

この靴でたくさんの営業先を回った
思い出の一足だ。

今は営業職じゃないので
すっかり靴箱の奥に引っ込んで
思い出すこともなかった。

しばらく履いていなかった
そのパンプスは、
うっすらと砂ぼこりで汚れ、
ヒールも所々削れてくたびれていた。

「もう、いいかな」

パンプスの姿を見て、
自然とそう思った。

「今までありがとうね」

と言って、ゴミ袋に入れた。

次に出てきたのは
劣化したビーチサンダル。

初めて一人で海外に飛び出したときに、
海で遊びたくて水着と一緒に
現地で購入したものだ。

海辺の小さなお店に入ると、
日本のとはどこか違う色使いや
デザインの水着の数々に
圧倒されたっけな。

お店の人に子供と間違われて
キッズコーナを案内されたのも
いい思い出だ。

日本にいたら絶対選ばないような
元気の出る色の水着と、
それにぴったりな原色のサンダルを買った。

当時は眩しいくらいの
明るい色をしていた気がするけど、
今見たら少し茶色がかって、
くすんで見える。

「楽しい思い出をありがとう」

そう言いながら
ビーチサンダルもゴミ袋へ収めた。

今後また気兼ねなく
旅行へ行ける世の中になったら、
海の綺麗な場所に行って
新しいサンダルを買おうと思った。

次に出てきたのは、
スニーカーだった。

当時ハイヒールが大好きで
7センチを愛用していたのだが、
バイクの免許を取りに行くにあたって
久しぶりに購入した一足だ。

バイクは左足で
シフトチェンジをするから、
左足だけ擦れが酷くなっている。

可愛いからという理由で
アイボリーのスニーカーを選んだが、
あっという間に
煤のような汚れもついて
立派なダメージスニーカーに
仕上がっている。

自動車学校は真冬に通ったので、
雪の日もこのスニーカーで
足先をキンキンに冷やして
教習を受けていたのが懐かしい。

あれから1年ごとに
スニーカーを新調しているので、
今思えば最初からバイク用の
ライディングシューズを
選んでおけばよかったなぁと思う。

今履いているものを
買い換えるときは
とっておきの一足を選んで
バイクと共に大事にしていきたい。

そんなわけで、
まずは初代と二代目を
ゴミ袋にそっと入れた。

こんな調子で約半分の
靴たちとお別れした。

どの靴も思い出があり、
結構履き込んだものが多かった。

「気に入っっているし、
 またいつか履くかもしれない」
と思って片付けてあったが、
今回思い切って断捨離した。

1Kの狭い玄関で
ひしめきあっていた靴たちは
ようやく収まる場所を得て、
靴箱の中で綺麗に整列した。

「おお、なんか気持ちいい眺めだな」

すっきりした玄関は
ちょっと寂しいような気もしたけど、
思い出と共に整理されて
晴れやかにも見えた。

明日はこのピカピカの玄関から
出かけるのだ。

今愛用している靴たちと
また新しい思い出を作っていきたい。

あんきろちゃうるすの横さんに
天職だと感じた瞬間は、まだない。」を
オススメしていただきました。
ありがとうございます✨

最後まで読んでくれて
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