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深夜がんばり隊|満月珈琲店とファンレター

こんばんは。

深夜がんばり隊。

ファンレターを送ったら、返信が届いた。

歓喜。

今どきのファンレターは
GmailやSNSのDMで、
すごく気軽に、手軽に遅れる。

こんな簡単に送っていいのかと思うほど。


『満月珈琲店の星詠み
~秋の夜長と月夜のお茶会~』

桜田千尋さんの素敵なイラストに、
望月麻衣先生がストーリーを添える。

「添える」どころではないが、
私の感覚的には「そっと書いて添える」がいい。

イラストのための小説じゃなく、
小説のためのイラストでもない。

イラストと小説をあわせて、
はじめて完成する作品。

そんな『満月珈琲店の星詠みシリーズ』
いよいよ5作品目に突入した。


まず、3作品目を読み終えてから、
ここにたどり着くまでが長かった。

3作品目『ライオンズゲートの奇跡』を読み、
4作品目『メタモルフォーゼの調べ』を注文した。

そうしたら間違えて
『ライオンズゲート〜』を
もう1冊買ってしまった。

近所の本を売る気がない本屋を
1時間近く探したが売っているはずもなく。

わかってはいたものの絶望し、
少し離れた本屋に行ったら、
すこし日焼けしたメタモルフォーゼを見つけた。

日焼けしてていい、中身は変わらない。

それが、一昨日の夜だった。


昨日は朝から晩まで読書デーと決めて、
一気にメタモルフォーゼを読み切った。

気分転換にほかの本を読んでいたら、
夕方になって子連れの友達に誘われて、
少し外に出てブロック遊びをした。

帰ってきてお風呂に浸かり、
ココロとカラダを整えて、
いよいよ夜。

『秋の夜長と月夜のお茶会』だもん、
夜になってから読みたかった。

いつものように布団のなかで読んで、
それはもう満たされた。


『秋の夜長と月夜のお茶会』は
全てにおいて完璧だった。

そもそも『満月珈琲店の星詠み』は
少しずつ繋がってはいるものの、
1冊(または1話)読み切りになっている。

点と点が繋がっても、
繋がらなくても楽しめるのが魅力。

私は繋がりを楽しんでいて、
少しずつ広がっていく世界のなかに
自分も暮らしてるような気持ちになる。

あっちに行ったり、こっちに行ったり。

あの人に会ったり、この人に再会したり。


それが、たまーーーに、現実世界と繋がる。


今回は私のルーツ…?

そういえばかっこいいけど、
普通に父の生まれ故郷が舞台になっていた。

さらに私に国語の魅力を教えてくれた、
中学時代の恩師に縁のある宮沢賢治が登場した。

さらに、私がボランティアで
読み聞かせをしていた作品まで出てくる。

『私のために書いた本だ』

そう思っていい。

そのくらいだったから。


『満月珈琲店の星詠み』には
1冊ごとに大きなテーマがあるようで、
家族だったり、恋愛だったり、生き方だったり。

今回は今までにない、深みがあった。

「深」

奥深い、底が深い、嫉妬深い、
根深い、闇が深い、罪深い。

どちらかといえば、
ネガティブな「深」だ。

私は読み終えた本に、
キャッチフレーズをつけている。

今回はすごく迷った。

「みんな、血まみれ」

「恋愛は罪に直結する」

個人的には前者が気に入ってるけど、
後者を選んだ。

ひどいキャッチフレーズを付けるけど、
読み終えたときに幸せな温かさに包まれた。

見事な着地だった。

これだけのお話を、
星詠みとスイーツを絡ませて、
きちんとシリーズのひとつにまとめあげた
望月麻衣先生が恐ろしいとすら感じた。

みんな、血まみれなのに。


私の感想など読んでも、
きっと良さは伝わらない。

ここまで読んで「それは素晴らしい作品だ」と
思った人はいないはず。

いたら、感性がおかしいかもしれない。


本から与えられるもの

もっとしっかりと、
1冊ずつ語りたいけれど、
布団のなかのnote更新では書ききれない。

そろそろ、動き出そうと決めた。


『満月珈琲店の星詠み』は、
「向き合って進んでいけ」と伝えてくれる。

これまで、
江國香織に『憧れ』を与えられ、
太宰治が『書く者の生き様』をぶつけてきて、
銀色夏生から『日々の大切さ』を学んだ。

それなりに、
書き手から与えられるものを
粛々と口に入れ、噛み砕き、飲み込み、
自分の身体に吸収しているのだ。


その流れでいけば、
望月麻衣は『勇気』を与えてくれる。

受け入れる勇気。

動き出す勇気。

少しだけ戻る勇気。

私にとってなくてはならない、
出会うべき人に出会ったと感じる。


ファンレターの返事

このくらいでは収まらない、
もっと熱いファンレターを書いた。

もちろん、望月麻衣先生宛に書いて送った。

溢れ出して止まらない感謝と幸福を、
書きなぐりたい衝動を、
今の時代はGmailですよ。

風情も何もない、スマホを叩いて終わり。


それでも、なかなか勇気がいる行動だった。

どこの誰かもわからない、
自称Webライターからのファンレター。

しかも、
江國香織を気取ったような、
まどろっこしい長文。

そう、憧れの江國香織はまどろっこしい。

でも、わかりやすい文章を書く。

私は、まどろっこしいだけ。

そんな厨二病患者から、
激アツなファンレターが届いたら。

私は無視する。

でも、なんと、お返事をいただけた。

本当に嬉しい。

木村拓哉のラジオ番組に
ファックスを送りまくった中学時代の、
あのドキドキを思い出してしまった。

「木村くんに届くかな」

「読んでくれたらいいな」

私にとって「紙の作家さん」は雲の上の人。

届くもなにも、
手を伸ばしたこともない。

雲に向かって紙ヒコーキを投げたら
運良く届いてしまって。

たまたま拾い上げてくれた優しい人が
本人に渡してくれて。

本人が目を通して、
私のために数分使って返事を書いてくれた。


なにかが変わり始めているのは、
日々、少しずつだけど感じている。

今日もまた、大きな喜びを受け取って、
私はひとつ前に進めた気がした。


最後まで読んでいただいて、
ありがとうございました🙇‍♀️

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