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熱中床の悪夢

梅雨時期や秋の台風時期になると、屋外に布団を干すのも儘ならず、必然と布団乾燥機に頼ることになる。

湿って煎餅のようになった布団が弾力を取り戻すのは喜ばしく、フカフカの布団に大の字に寝っ転がる快感は何ものにも代え難い。

があまりに熱が篭ったままの布団はそれはそれで暑苦しいもので、逆に暑過ぎて寝付けなかったりもする。

そして毎度忘れがちなのだが、この、乾燥機をかけて暑くなった布団の中で調子に乗って寝ると、決まって悪夢を見る

悪夢の質はさまざまで、振り払おうと夜中に目が覚める。胸糞悪く、またうつらうつらすると、今度は違った悪夢を見る。冷や汗をかいて目が覚め、また眠りにつく。するとまた異なった悪夢に襲われる。終始こんな調子で、一晩中、代わる代わる悪夢にうなされ続けるのだった。

これはもう統計が物語っていて、「布団乾燥機で熱いままの布団で寝ると必ず悪夢を見る」は、近年100%の確率。

うっかり忘れていて今後同じ轍を踏まないように、これを『熱中床』と命名する。そしてここに備忘録として記しておく。

本っっっっっっ当に最悪だから。


<了>


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