中島光信/ブッダアス!(Buddhist in residence)

僧侶・ファシリテーター/毎週水曜コラム更新/WORKSHOP AID「世界三大宗教から見た映画評論」ライブ配信etc./各種ワークショップ告知

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    ZORN「My Life at 日本武道館」レポート

    去る1月24日(日)、ラッパー・ZORNによるワンマンライブ「My Life at 日本武道館」に足を運んだ。ライブから半月近く経った今でも、その余韻が消えない。そんな当日の模様を、ここに記録しておきたい。   *  *  * 新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下の東京。そうした厳しい環境でも、開催の決断を下してくれた全ての関係者に敬意を表し、呼応するかのように、当日の武道館はヘッズで溢れた。雪の予報は小雨に変わったが、吐息は白い。後ろに並んでいた男性は福岡から参加とい

      • 手伝い

        むすめが、仕事を手伝ってくれる。 手から伝わる。 人が云うと書いて伝。 一緒にいる。共にいる。手を動かして話をする。 「手伝い」の本懐。

        • 映画レビュー:23年5月の4本

          ・マインド・パワー、マインド・コントロール (2022年/ジェフ・ミルズ監督) 20世紀(前世紀)のアートフィルムを観ているかのよう。ジェフ・ミルズ映像表現向いていないのでは?もしくは彼のエクスペリメンタルな世界観を平面のスクリーンで表現するにはムリがあるのでは。立体や、空間を使ったインスタレーション向きでしょう。ネットで散見できるAXISのYOKO UOZUMIさんの言葉は読んでいておもしろい。 ・ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー (2023年/アメリカ・日本/ア

          • 映画レビュー:23年4月の5本

            ・エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス (2022年/アメリカ/ダン・クワン&ダニエル・シャイナート監督) 貸切だった!!(驚)ので、立ったり座ったり、声あげながら観た。「退屈すぎて全てベーグルに乗せてみた」という劇中のセリフが示すように、全てベーグルにテンコ盛りしたようなメガ盛りムービー。中盤の静寂シーンも「静寂」というコンテンツとして処理されていて、トータル、ずっとガチャガチャしてる。その中で「ほんの小さな決断で人生は大きく分岐する」とか「突飛な行動がジャ

            銭湯巡礼記⑤~川崎市多摩区「宿河原浴場」(23年4月)

            年に1回、花見の時期の定番となった「宿河原浴場」を訪問。銭湯からすぐが二ヶ領用水沿いの桜並木で、地元民が愛する絶好の花見スポットなのだ。しかし今年は桜が早かったからか、訪れた夜にはすでに葉桜になっていた。 「宿河原浴場」はJR南武線の宿河原駅から徒歩30秒という超好立地ながら、駐車場がバッチリ完備されていて、駅の開発以前に開業していたのだなと拝察できる。駅前周辺には私が子供のころには何軒もの小さな本屋があって、そこで大人の階段を登ろうとドキドキした経験が懐かしい。 年に1

            映画レビュー:23年3月の7本

            ・Sin Clock (2023年/日本/牧賢治監督) Jin Doggこわい。窪塚はずっとかっこいい。般若どれ? ・エンパイア・オブ・ライト (2022年/イギリス・アメリカ/サム・メンデス監督) 品のある作品。一生映画館で映画が観たい!と思わせてくれる。ブラックの役者が見るからに知的で配役の妙。「助けようとして問題を悪化させるな。見てみぬフリをするな」は深い。エンドロール見て、音楽がトレント・レズナーだった事に驚き、COVID-19対応というスタッフがいた事に敬服。

            銭湯巡礼記④~福島県福島市「つるの湯」(23年3月)

            東日本大震災13回忌にあわせて、震災直後以来、12年ぶりに福島へ赴いた。 法務を終えて、福島駅から一番近い銭湯を探したのがここ「鶴の湯」さん。駅から東へ徒歩15分弱。 15時から開けてくださるの有難い。開店すぐに伺うも、常連のご年配の方々がすでに数人。小奇麗な室内。ロッカーが低くてその上に荷物をパッと置けるの便利。 湯船につかっていると、視覚障害の方かな?と思わしき先客が、勝手知ったる様子で体を洗い、湯につかり、さっと出ていかれた。私も上がると、その方は着替えをすませ、脱

            映画レビュー:23年2月の7本

            ・サン・ソレイユ (1982年/フランス/クリス・マルケル監督) いつ始まるとも終わるとも知れない、イメージの連続。はじまりも終わりもないのかもしれない。各地の時刻をナレーションではさむの、視座が拡張されておもしろい。劇中の「お前がどこにいても、魂が安らかであるように。」って言葉、普遍の願いだなと思った。死後が極楽であろうと天国であろうと、どこにいても、魂が安らかであるように。供養の本懐だ。 ・ラ・ジュテ (1962年/フランス/クリス・マルケル監督) 心拍音を音声とし

            銭湯巡礼記③~調布「鶴の湯」(23年2月)

            「映画のまち調布 シネマフェスティバル2023」で「耳をすませば/On Your Mark」を観に行ったあとで、最寄りの銭湯を探して訪れたコチラ、「鶴の湯」さん。 道路沿いなのに行ったり来たりと探してしまった。でも見上げれば湯屋の煙突があったじゃないか。慣れない場所での運転は時間がかかる。 玄関先にタバコをくゆらすローカルヤンキーな若い女性がいて、つっかけサンダルの人たちが多く出入り。完全に地元民御用達の香りがする。多摩川沿いのこの辺りはどこか侘しげで、なんだか時が平成前半

            銭湯巡礼記②~武蔵新城「たちばな温泉 たちばな湯」(23年2月)

            年末からの怒涛の忙しさが節分で一息ついて、妻が「お疲れ様会しよう」と車を走らせ、「たちばな温泉 たちばな湯」へ。 通りに迫り出した集合住宅の1階部分、といった建物で、外観からなかなか銭湯とは判りづらい。これまでもこの道は頻繁に通行していたが、一般に開放されている浴場だとは認識できていなかった。 入り口に「子供は騒がないで」などの注意書きが相当数貼ってあって、入館者を躊躇させる。 HPに「多摩川沿いの温泉として有名な黒湯で芯から温まっていただけます。また黒湯の水風呂は加水

            QUESTLOVEからバトンを受け取る

            2022年8月27日(土)、「BIG GROOVE presents QUEST LOVE」へ。会場は閉店まで1週間に迫った渋谷SOUND MUSEUM VISION。 QUESTLOVEはTHE ROOTS公演の為に来日しており、この日はビルボードライブ東京で1stステージ、2ndステージと2回のショーケースを行った後、こちらに移動してきたかたち。なんてタフなんだ。 本当ならばビルボードライブ東京でTHE ROOTSのライブを観たかったけれど、円安の影響のありサービスエ

            銭湯巡礼記①~表参道「清水湯」(23年1月)

            以前から公衆浴場が好きだったが、今年からメモ代わりに訪問記を載せていこうと思う。クチコミはそれこそネット上にいくらでも散見されるが、自らの体験が肝心。という事で初回は東京都、表参道駅スグの「清水湯」さん。 満足度:★★☆☆☆ 超一等地で店員さんも若くてオシャレ。プライド持って仕事してます感が伝わってくる。自分たちが清水湯というブランドです意識が言外に出てる。 ひとっ風呂浴びてからVENT(徒歩2分のクラブ)に行こうと狙っていた筆者には痛い、土日祝23時閉店。地方に深夜営

            映画レビュー:23年1月の4本

            ・ラスト・エンペラー (1987年/イタリア、イギリス、中国/ベルナルド・ベルトルッチ監督) 運命に翻弄されまくってる愛新覚羅・溥儀ちゃんと学び直したい。政権交代したら前政権を徹底的につぶす、墓もあばいてメチャクチャにぶっ壊す、ってすさまじいよな。「そんなに利用されるのが嫌か?」ってセリフ、残る。 ・街の灯 (1931年/アメリカ/チャールズ・チャップリン監督) 妻と笑いあいながら鑑賞できることが至福の時間だった。映画が上品で、満たされるのって幸せ。これだよこれ。 ・

            Sebastian Mullaert / In Dreams sleeping concert series

            「クラブで」「寝る」という相反したイベント スウェーデンの音楽家Sebastian Mullaert(セバスチャン・ムラート)が来日。2022年12月14日(水)に大阪CIRCUS Osaka、15日(木)&16日(金)に東京VENTで公演を行った。 15日のVENT公演は「In Dreams sleeping concert series」と題して開催。 Max Richter(マックス・リヒター)の“眠り”のためのコンサート「SLEEP」を体験することが夢の筆者にとっ

            2022ベストアクト5

            大晦日に今年の個人的ベストアクト5を振り返る 1/30(日) DJ EMMA @ ageHa THE GRAND FINAL 5/4(水) DJ KRUSH×志人 @ SOUND MUSEUM VISION 8/31(水) Jeff Mills @ Contact 9/23(金・祝) Little Simz @ ODD BRICK FESTIVAL 2022 11/3(木・祝) ZORN @ さいたまスーパーアリーナ 今年もいい音楽たくさん聴かせて貰いました! 来

            映画レビュー総括:22年の95本

            2022年は95本の鑑賞。中でも印象的だったのは、 「すずめの戸締り」(2022年/日本/新海誠監督) 「チロンヌプカムイ・イオマンテ」(2022年/日本/北村皆雄監督) 「ミステリー・トレイン」(1989年/アメリカ/ジム・ジャームッシュ監督) 「ドライブ・マイ・カー」(2022年/日本/濱口竜介監督) 「水俣曼荼羅」(2021年/日本/原一男監督) といったところ。やはり、自分自身の意識がドキュメンタリー映画撮影に向いているので、以前と違った視点で作品を観るようになっ