映画レビュー:24年11月の6本
・キース・ヘリング 〜ストリート・アート・ボーイ〜
(2020年/イギリス/ベン・アンソニー監督)
OUTCAST FILM FESTIVALで鑑賞。「こだわるより、次々と打ち出していきたい。世界の動きは早い。」というキース・ヘリングの言葉に低頭。
・十一人の賊軍
(2024年/日本/白石和彌監督)
ところどころに、期待していた白石和彌節は見えるけれど、なんだか、うまくない。仲野太賀に剣術のチートスキルを持たせすぎでしょ。この作品は映画じゃなくてマンガで表現したほうがいいと思う。
・悪は存在しない
(2024年/日本/濱口竜介監督)
序盤の、なんでこの編集にしたのか判らない不穏さと不確かさが、後半になると、「人間目線」の画作りと「生き物(シカ)目線」の画作りが混合していたのだと判る。シカ(八百万の使いというメタファー)から神託をうけて異分子を消そうとする主人公(本当の主人公ではない)のはたらきは、自然の営みのそれで、この作品については別でもうちょっと丁寧にレビューしたい。
・なみのこえ 新地町
(2013年/日本/酒井耕、濱口竜介監督)
映画の形をした、対話なので、うっかり映画のつもりでみてしまうと、感情が入って来すぎて、疲れてしまう。対話だと思って聴き方(観かた)を整えればよかった。
・なみのこえ 気仙沼
(2013年/日本/酒井耕、濱口竜介監督)
残り30分のところで鑑賞に疲れ(?)途中退出。
・ヴェノム:ザ・ラストダンス
(2024年/アメリカ/ケリー・マーセル監督)
2024年ダントツのク○映画。冒頭で「全宇宙を滅ぼす!」ってイキる悪の神(?)が、手下に「お前たちの命は保障する!」ってのたまうの、もう設定がお粗末しぎて頭ん中完全に小学校低学年男子。バカすぎて観ていられない。そのわりにデヴィッド・ボウイの「Space Oddity」を家族団欒の一幕として差し込んでくるあたり、あざといけどおかしくて笑っちゃう(くやしい)。前作の時も思ったけれど、主演がトム・ハーディーじゃなきゃ絶対観ない。トム・ハーディー観たくて観てる。そして今作でお役御免になったなら、早くこんな○ソ映画とオサラバして他の良作を観たい(望)。
<了>