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かつて中高生だった私が書いた読書感想文⑭ <幸福の手紙>

“現在の私”ではなく、“過去の私”が書いた読書感想文。
かつて私が中高生だったときに読んだ本の14回目です。

浅見光彦さん、のんびりした雰囲気なのに隅に置けないひと。私は中高生の頃からファンであります!

幸福の手紙 著者:内田康夫さん

浅見光彦さんのファンになり、このシリーズが楽しみになってきた。この小説は、北海道の神田日勝という実在した人物の絵の未完作、「半分の馬」を登場させ、芦別のカナディアンワールド、帯広のグリック王国、そして駅舎だけ残っているという幸福駅が出てくる。不幸の手紙という小道具は、幸福駅という対比している。

不幸の手紙をもらった中村範子はその差出人が同級生の1人だとわかっていた。同じ頃、範子は長谷という編集者に口説かれていたが突然、長谷は「半分の馬」という言葉を残してその場を離れ、数日後に何者かによって殺された。そして、範子への差出人だった彼女も殺された。

事件は「井の頭公園バラバラ殺人事件」も関係してくる。取材という名目で北海道に出かけた浅見さんは神田日勝のこと、その時に竹内清堂とその一行が訪れたことを知った。清堂の家に訪れた浅見さんは姪と会って事件の全容がわかるのである。

とても面白い構成になっていて読者を飽きさせない。浅見さんは頼りなさそうだけど、もし現実にいたら一緒に神田日勝の「半分の馬」が見たいと思った。

(ここまで)
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ご参考に、神田日勝さんの「半分の馬」は神田日勝記念美術館で展示されているようです。
<神田日勝記念美術館のWebサイト>

★以下はサイトから抜粋
日勝の最も有名な作品が、絶筆となった《馬(絶筆・未完)》。描いている途中で急逝したことから未完成の作品になっています。

絵画名は「半分の馬」ではなく、「馬(絶筆・未完)」だったのですね。😄

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