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かつて中高生だった私が書いた読書感想文⑬ <君はクジラを見たか>

“現在の私”ではなく、“過去の私”が書いた読書感想文。

かつて私が中高生だったときに読んだ本の13回目。📒🌳

今回ご紹介するのは約30年前に発行された”なだいなだ”さんの本です。なだいなださんは、精神科医、作家、評論家と様々な分野でご活躍されました。

当時、この本をどのように手に取ったかは覚えていませんが、病院の状況がユーモアに書かれていて魅了されたようです。

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君はクジラを見たか 著者:なだいなださん

この人の本はちょっとしたことでユーモアがあるのでとても楽しめる。

最初の章は「ぼけるな」。
代々、野火浜病院に行くとぼけで戻ってこなくなるというという病院に私の友達 辻村たか子が精神科の医師として勤務することになる。そのたか子が主人公に電話する過程が物語の中心となる。

たか子は先輩の千草や南を軽蔑していた。しかし、彼らは患者にはどうも受けがいい。

患者を門の鍵を開けて開放すると言い出して本当にそれを実行してしまった。鍵は開けると当然患者は逃げ出す。そして、病院側は連れ戻す。そのことが繰り返されると習慣になって患者もおとなしく帰ってくる。不思議な現象であり、南達は次々と新しい革命を起こす。患者にお金を持たせることなどで精神病院のイメージを崩していくのだ。

結局、南は病院を出ていくことになり、たか子は1年後も野火浜病院に残ることを決めた。たか子の「確かにぼけるって言われると思う。だけど、ぼけるってそんなに悪いこと?」と言ったのが印象的だった。

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