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金融機関のコンプライアンス雑論

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金融機関実務において、コンプライアンスの重要性が広く意識されるようになったのは、金融庁による『金融検査マニュアル』の公表(1999年)以降ではないだろうか。当時、銀行業界では、全…
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記事一覧

「金融サービス提供等法」成立の意義?

 2023年11月20日に第212回国会で成立し、同年11月29日に公布された「金融商品取引法等の一部…

渡邊博己
4か月前

「LGBT理解増進法」と実務対応

 23年6月23日に公布・施行された法律で、正式名称は、「性的指向及びジェンダーアイデンティ…

渡邊博己
4か月前
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経営トップのコンプラ違反

 3月4日付日系朝刊の「法税務」面は、企業トップによるセクハラ事件を取り上げるものである。…

渡邊博己
7か月前
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相場操縦行為等の禁止の実効性確保のための行為規制の違反

 2024年1月12日、SBI証券において、相場操縦行為等の禁止の実効性確保のための行為規制で…

渡邊博己
8か月前

インサイダー取引規制と「取引推奨」

いわゆる「うっかりインサイダー」とは?  14~15年くらい前、「うっかりインサイダー」とい…

渡邊博己
11か月前

融資先のコンプライアンスリスクをどう考えるか

 10月27日(金)の日本経済新聞朝刊に気になる記事がある。  特に関西地方では、同日朝刊地域…

渡邊博己
11か月前

金融商品販売の裏表

 23年6月、いわゆる「仕組債」の勧誘販売を巡って、証券取引等監視委員会による千葉銀行、ちばぎん証券、武蔵野銀行に対する行政処分の勧告が出されたとする報道がなされた。本欄でも、簡単にコメントさせていただいた。  勧誘販売にあたっての、説明義務違反、適合性原則違反を問題にするものである。  少なくとも地銀業界をリードする立場にある金融機関が、顧客対応の基本ルールを遵守することができなかったのはなぜか、疑問を感じざるを得ない。  その答えは、8月31日付けニュースリリース「改善

ビッグモーター問題と内部統制

 昨日の記者会見の模様が、今朝の朝刊各紙で大きく報道されている。日経7月26日朝刊によれば…

渡邊博己
1年前
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説明義務を問題にした法改正の見送りと業務改善命令

 日経Web2023年6月20日が報じた2本の記事、あえて関連付けて読むことにする。 四半期決算報…

渡邊博己
1年前

近畿日本ツーリスト支店長らの逮捕事件を考える

 このニュースに衝撃を受けたコンプライアンス担当者は多かったのではなかろうか。私もである…

渡邊博己
1年前

金融商品販売における顧客保護の欠陥

 6月9日および10日の朝刊各紙は、証券取引等監視委員会が調査に基づき、いわゆる「仕組み債」…

渡邊博己
1年前

反社会的勢力のとらえ方

 海棠進『ヤクザと金融機関』(2022年10月、朝日新聞出版)によれば、1990年代から2000年にかけ…

渡邊博己
1年前
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