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#インド
【書評】杉本良男著『仏教モダニズムの遺産 アナガーリカ・ダルマパーラとナショナリズム』佐藤哲朗(『近代仏教』第29号、2022年5月発行 日本近代仏教史研究会)
仏教モダニズムとは何か?
スリランカを主なフィールドの一つとしてきた社会人類学者・南アジア研究者が上梓した本書は「仏教モダニズムが、スリランカにおいて、アナガーリカ・ダルマパーラの影響力のもとで、とくにナショナリズムとの関係において、現代に至るまでどのような展開をみせてきたのかについて総合的に考えようとする、人類学的、系譜学的研究」(はじめに)である。著者は一九八〇年代から同地で吹き荒れた宗
【書評】宮元啓一『新訳 ミリンダ王の問い ギリシア人国王とインド人仏教僧との対論』佐藤哲朗= 日本テーラワーダ仏教協会編集局長
『ミリンダ王の問い(ミリンダパンハ)』は、アレクサンドロス東征に端を発するギリシア系植民国家の支配下にあった紀元前二世紀頃の北西インドにおいて、仏教僧侶とギリシア系国王の間に交わされた対論を記録したパーリ仏典である。同書は中村元・早島鏡正両氏による一九六三年の東洋文庫版全三巻の訳が定本となってきたが、現在は高価なオンデマンド版か固定レイアウトの電子書籍を購うしかない。宮元啓一氏(國學院大学名誉教授
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