行き止まりの発見。

まだ27歳だけど、たくさんの行き止まりを見つけてきた自信はちょっとあります。

小中学生だったころは、とりあえず勉強頑張って、学区一の進学校に進み、高2の夏までは京大目指してた。
でもだんだん、このまま頑張り続けてどこに行くんだろう?と思い始めてしまい、勉強が手につかなくなってしまって。
それが最初の行き止まりでした。

食と健康、栄養、などに興味があったので、農学部で研究したいと考えていたけど、実際の日常生活での食事まで考えられるようになりたいと思い、管理栄養士の資格を取ることに。

無宗教、付属高校が無い、という理由で選んだ女子大はすごく楽しく、粛々と勉学に励む4年間を過ごせてよかったけど、様々な授業や臨地実習を通して現在の日本の栄養学の考え方に疑問を持つように。
ハワイの病院実習では、風通しがよく自由な雰囲気と、食べれるものを食べて体力付けて元気になってもらう、という考え方に衝撃を受けました。
医者にペコペコしながら、おいしくもない食事(しかも最新の栄養学とはかけ離れた内容)を出したいとは思わない。
厚生労働省などの国が定める基準に基づいて指導を行うという窮屈さに耐えられない。

ということで、公務員試験を受けて保健所や病院の管理栄養士になるという選択肢は却下。2つ目の行き止まりを見つけました。

かといって、授業と国家試験対策と臨地実習に追われながら就活を満足にできるはずはないので、大学院に進学することに。そのときは、自分のやりたい研究をすることが仕事になれば素敵だなと憧れてました。

大学院が始まると、開始2週間で教授の多忙さを実感し、これはないなと笑
先生と過ごす時間が長くなり、距離が近くなると、学部生のときには見えなかったことがたくさん見えてきて。
朝から晩まで授業や準備に追われ、休日出勤して実験を行い、毎晩遅くまで助成金獲得のための書類作成を行うという。
しかも、お金があれば分析を依頼したり、設備や道具をそろえることで全く効率が変わるんですよね。
何度も試験管を洗って使うことで、コンタミが発生してデータが使い物にならなくなる、なんて馬鹿らしくなっちゃって。

期待される結果が得られるのか、いつ得られるのか、いつ終わるのかもわからず、毎日を過ごすことで軽いノイローゼにも…笑
研究者という3つ目の行き止まりを発見しました。

大学院で論文を読んだり、学会発表をしたことはすごく貴重な経験になりましたよ! 今でもその時の知識と経験が活用できていると感じることも多いので、人生の自由時間を確保するために大学院に進学するのはアリだと思います。

これからどうしようと悩んでいた時、学会で「食品工場の生産性向上」についての話を伺って、すごく興味をもちました。
日々の地道な研究の効率の悪さにも悩んでいたので、整理整頓の徹底やロボットなどの導入によって食品業界を変えていくことに魅力を感じました。

そこで、ロボットなどを現場で使えるように導くSIerや、システム開発を担うSEになりたいと考え、独学でプログラミングを学び、SEとしての内定をいただきました。

でもちょうど、大学院1回生の時がコロナで緊急事態宣言が初めて出されたときだったので、非常事態に対するストレスや、自分の考え方への影響もあったみたいで。

効率化によって生産性を高める、高めて高めて、どうしたいんだ?
企業で働いている以上、新たな仕事を与えられるだけで、終わりの見えないラットレースだよな。
(『働き方の損益分岐点』という大好きな本もご紹介したい!)

生産性を高めてできた時間でやりたいこと、自分が本当にやりたいことを今すぐやっておかないと、明日はないかもしれないんだよな。
そんなことを考えて、生産性を高めるという仕事は4つ目の行き止まりだと判断しました。

めちゃくちゃ優秀で、システム開発を心から愛しているような素敵な同期に出会えたのも、この人には敵わない、この人に任せちゃおうと思えたので良かったと思ってます。

私が本当に好きで、ずっと続けたくて、人に伝えたいこと。
それは大学院になって始めた「ヨガ」でした。

最初は、3か月で3キロ瘦せるんだって、姿勢もよくなりそう、前から気になってたんだ、という軽い気持ちでしたが、それはそれは楽しくて笑
無心になって自分の心と体に向き合う時間、自分の身体の変化を感じることがこんなに幸せなんだと。
夜のレッスンに絶対行きたかったので、教授にも多大なご協力をいただいて8~17時で実験をさせていただいてました。
普通の大学院生って夜型で、研究室に住んでたりするんですけどね笑
本当に優しい先生で、感謝してもしきれないです。

ほんとに毎日!通っていたおかげで、柔軟性が高まりポーズ力も上がって、いつも通っているスタジオはダメだったけど、別の会社で働けることに。

肉体労働なのでめちゃくちゃハードだったけど、大好きなヨガを仕事にできてすごく嬉しかったです。
自分のインストラクションでお客様が動いてくれる、気持ちよかったと言ってもらえる日が来るなんてと感動しました。

勤務時間外にレッスンを受けたり、誘導を覚えたり、やることも多かったけど、入社半年で全12本のレッスンをデビュー。
少しずつ余裕ができて、お客様にアドバイスできるようになるのも嬉しかったな。

でも…
長時間労働、連勤、高温多湿のスタジオで過ごす毎日で体はボロボロに。

あれ?ヨガって体にいいはずだよね?
なんで体重増えてるの?髪も肌もバサバサ…

と悲惨な状態。
夜遅くに食べるのって、一番太るんですね笑
レッスン前は食べられないから昼ごはんちょっとで、夜22時にコンビニ飯を爆食いしてたらそうなるわな笑

直前に日時を伝えられるミーティングは強制参加、土日の希望休はNG、時間外労働を強制されるなどの労働環境もしんどかったです。

そんなこんなで、いくら大好きなヨガでも、仕事にするとダメだな、
と5つ目の行き止まりを発見。

とりあえずは生活習慣を整えて、プライベートを充実させたい、と思い、
残業0で時間外に勉強しなくていい、事務職の仕事に就きました。

未経験での正社員採用はなかなか無いので、
「無期雇用派遣」という派遣会社の正社員として固定給をいただきながら、
配属先でお仕事させていただいています。
無期雇用だから3年縛りがないと聞いていたのに、今の配属先は3年まで?と言われてちょっと困ってますが、無事3年目に突入しました。

今のところ、道は続いているので、先に進んでみようと思っています。

しいたけさんのnoteを読みながら、いつのころからか自分は5歳児になってるなぁと笑ってしまいました。
嫌なことは嫌って言っちゃうし、誰かに自分を認めさせたいとか、誰かをぎゃふんと言わせたいというような思いが減って、
ただ自分が嬉しいか、おいしいものを楽しめるか、ニコニコしていられるか、もっと遊びたい!とか、知りたい!みたいな単純な考えで生きています。
でもそんな自分が嫌いじゃないし、昔の自分だったら好きじゃなかっただろう楽しい人達と友達になれたり、なんか変わったなぁ~と楽しんでます。

行き止まりを発見して良かったのは、未練を感じないことです。
あの時こうしていたら…とか思うことなく、あれはダメだった、これもダメだった、と思えること。
最初から正解を見つけられたらいいけど、消去法もすごくいいです。

エジソンは失敗する方法を探していたのに、世間は正解を評価した、
なんて逸話も聞いたことがあるから、
みんなで「行き止まり話」を持ち寄ってお喋りしてみたいです。

精神年齢は5歳、体年齢は18歳をキープしてる、双子座のこなつ

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