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タイヤ

年末に、我が家の小志朗(我が家の車は、小志朗=こじろう、という名前がついている)も、長女のところのミシシ(長女の車は、ミシシという名前がついている)も、スタッドレスタイヤに、替えた。

長女は、職場がちょっと山中にある。先輩などに聞くと、毎年凍るので、絶対にスタッドレスが必要だと言われていたし、我が家は我が家で、毎年雪はそれなりに積もるので、春まで、スタッドレスタイヤは、欠かせないのである。

去年までは、長女は我が家にいたので、心配はひとつで済んだのだが、長女が就職して一人暮らしをしはじめ、職場までは、勤務時間も早番や遅番で出勤・退勤時間が不定期で、鉄道の最寄駅から歩いてかなりの時間がかかるとなると、車通勤をせざるを得なかったので、心配が、今年は、2つに増えてしまった。


長女は、年末前に、連休をもらって帰宅したことがある。そのとき、こともあろうに、車内灯を消し忘れた。丸二日間ほどだった。そのときはエンジンは、何とかかかったものの、そのバッテリーの状態が気掛かりということだった。ディーラーに出向いて調べてもらうと、実は、もう、かなり消耗していて、交換した方が良いという結論に至った。

通勤途中に止まってしまったり、深夜に帰宅しようという段になって、エンジンが掛からず、あるいは、通勤途上でトラブルなどということを考えると、交換が妥当であろうという話になったのである。


金額を聞いて、ちょっとびっくりしたが、バッテリーというと、そう安くは、ない。

長女がそれを聞いて、茫然となった。

スタッドレスタイヤに、バッテリー。一気に、支出が増えたのであるから。



年始からしばらくしてから、長女宅に、後輩が遊びに来たらしい。その後輩と、車の話になったそうだ。そのとき、後輩が、家の車の車内灯を付けっ放しにして、バッテリーが上がったことがあったことを吐露したらしい。

長女は、その話を聞いて、こう言ったという。

帰宅したらすぐに、「お父さん、お母さんに、あのときは、本当に申し訳ありませんでした」って、謝るのよ!!


この話を、あとから家内に聞いた。

その時、心の中のkojuroが、呟いた。

子は、知らない間に、育つんだな。


ふと、思い起こすと、ディーラーでの支払いは、私のカードだった。

そのとき長女は、必ず私に、払うからと、確かに言った。

長女からの振り込みや、現金での返金は、今のところ、無い。

ちょっと、不安な日々を、過ごしている。

だが、その話をすると、家内が、言った。

家族が幸せだったら、それで、いいでしょ。


心の中の、リトルkojuroが言った。

それは、そうだが。あなたの口から言うべき言葉でも無いような気がするんだけれど.....。

母親として、娘に言うべき言葉は、少し違うのでは……。

家内も、私も、過保護である。長女は、まさに、過保護のカホコなのである。

だが。

家族みんなが幸せならば、確かに。


それで、いいのだ。

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