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初めての毒舌【ショートショートnote_29/ 宇宙杯・俳句/創作】

家内が私を追求するので、仕方なく、日曜日の夜に投稿するための、ショートショートの創作活動を、細々としている。


ショートショートnoteカードゲームを使い、お題を家族に出してもらう。それをテーマに410字以内で、書く。


今回は、次女に、あらかじめスマホのスロットアプリで選択していた以下の5枚から、お題を設定してもらった。

今回のお題は、この5枚から
うっ、これも、難題

そして、実はもうひとつ。今日は、このショートショートnoteの記事の前書きには、意味合いがある。

この、企画がまったく向かない私に、お二人の方が、誘ってくれたのである。この企画、宇宙かっちー。さんの宇宙杯に。

誘ってくれたのは、この、お二方である。

旬さんは、まだ小5というから、驚く。既にフォロワーも1,400人越えと聞く。ただただ、凄い。

これ母さんは、知る人ぞ知る、note界の人気クリエーターである。優しい紹介記事を書いていらっしゃる。

このお二方にお誘いを受け、なおかつ、最近、Twitterで、かっちー。さんと相互フォローのお友達になった。

私は、企画ものが大の苦手だ。まず、期限が守れない。そもそも、とことんマイペースなので、世情にうとい。要綱の指定事項に沿う几帳面さがない。そして、創作下手そうさくべたなのである。特に詩作しさく句作くさくなどの感性の必要な短い表現方式の創作は、からっきしダメで、発想自体が浮かんでこない。

そんな状態でも、ここ1ヶ月、メモ用紙に書き留め、書き直してきた。つたない、人生最初の俳句を。

最近、家内が仕事であるプロジェクトに参画していて。忙し過ぎて、事務所近くのホテルに連泊していて、ほぼ帰宅しないのである。LINEでのやりとりからすると、元気なようだが、日曜日の深夜に帰宅できたら帰宅して、翌日の昼前にはホテルに帰ってホテルでゆっくりしてまた6日間、シャカリキになって働いている。

私は、家事に追われ、毎日ぐったりしながら、まだ、マッサージが日課だったほうがよかったなんて、泣き言を毎夜まいよひとりごちている。

そんな、空虚くうきょな気持ち(えてさびしいとは言わない)を、こめて、一句。

ひとり寝の 窓にノックの 菜種梅雨なたねづゆ


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

なんだか、さっちゃん(注1)への恨み節うらみぶしに聞こえるな。


今まで文句を言えなかった、さっちゃん(注1)に、初めての毒舌のつもりで書いてみたが、こんな投句で、果たして、エントリーできるんだろうか。もしも、エントリーできたならば、それだけで最高の光栄である。

何事も、参加することに意義がある。そして、人生、どんなに小さな参加でも、そうすることから、未来がひらけてくるのである。

そう、信じている。



では、気を取り直して、次女のお題から。


本編、「初めての毒舌」、410字を、どうぞ。


☆    ☆    ☆


いさむは強豪校に入り、全国制覇を目指した。監督は、罵声ばせいばかりだった。

だが、なんの因果か母校の監督となり。就任時に選手を励ます言葉だけを発すると心に決めた。

急に厳格な監督から柔軟な監督になり、選手たちは戸惑った。

県大会決勝の9回裏、3点差。2ツーアウトランナー無し。0-2ゼロツー萎縮いしゅくして誰もが声すら出さなかった。



いさむは、こらえきれず、大声を出した。

「優勝なんて、狙うな!」

バッターボックスのまさるは、天を仰いで深呼吸をしたあと、粘りに粘って、ついにフォアボールで出塁した。次のいつきも、その次のあきらも、ファールでカットし、粘りに粘って出塁して満塁。



敵チームは、タイムをとりマウンドに集合した。



その時、いつもは温厚な隆弘たかひろが大声を出した。

「諦める監督なんて、いらない!」

隆弘たかひろは、みんなに聞こえるくらいの大声で、代打を申し出た。

そして、初球をライトスタンドに叩き込んだ。



ふたつの、初めての毒舌が、チームの快進撃を呼び込み、やがて、奇跡の全国制覇を手にした。

☆    ☆    ☆



(注1)我が家の家内の呼称は、「さっちゃん」である。さっちゃんは、女王陛下という別の呼称もある。だが、リキとの関係で、そもそもの飼い主が長男であることから、私は、おじいちゃんだが、家内に対して「おばあちゃん」なんて呼び方は、まかり間違っても、してはならないのである。


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