なぜナースは幸せになれないのか

はじめまして。
「Nバク」と書いて、「エヌバク」と読みます。(@Nbaku_mn)

初めてのnoteなので、自己紹介がてら・・・
生い立ちめいたものをしたためておこうと思います。

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私が社会人になる少し前
おそらく20歳ごろ

漠然と
「青い服を来て仕事をしよう」
とだけ決めた

青い服というのは
俗に言う「スクラブ」のことで
救命救急とか手術室、集中治療室なんかでスタッフが着る
言わば戦闘服みたいなユニフォームのこと

白衣の天使とか
ナイチンゲール精神とか正直全然わからなかったし
奉仕の精神とか
「なにそれ？」
と思ったし
患者さんの笑顔とか「ありがとう」に
それほど心が動かなかった学生時代

けれど

生きるか死ぬかのギリギリのラインで戦う
ただ目の前の命と向き合う医療戦士たちは
素直にカッコいいと思えたし
自分がその中に混じって働く姿だけは明確に想像できた

結局
一度も白衣を来ないまま
「青い服」だけを着続けて10年目

最終的に行き着いた先は
「心臓手術」だった

心臓血管外科の手術をとことん極めて
どんなに一刻を争う緊急手術も冷静に捌く

自分が現場に居る限り絶対にこの場所は乱れない
アドレナリンの分泌量こそがこの仕事のやりがいだと心から信じたまま
プレイヤーとしての自信や誇りが最高潮に達した時に
管理職昇進の辞令が下った

看護師の管理職にロクなやつは居ない

ずっとそう思ってきた

下からの意見は吸い上げず
現状からの変化を何よりも嫌う
プレイヤーとしての質は地に落ちているのに
マネージャーとしての向上心はない
下を守ることよりも
上に媚びることこそが使命かのような
そんな上しか見てこなかった私は

管理職になってからさらに
発展するはずがない看護業界のネガティブループを知った

閉鎖的で不勉強なマネージャー陣は
トラブルの対応を知らない
人の動かし方も巻き込み方も知らない
スタッフを生かさないし認めないし愛さない

年功序列で仕事の成果に依存しないこの世界は
仕事をするスタッフほど相対的に損をする仕組みが蔓延していた

よく考えよく働く能動的なスタッフほど疎まれ
思考停止したYESマンが重宝される現実
有能な者ほどそのエネルギーを浪費するシステムの中で
誰が笑顔になるだろうと痛切に感じた

「優秀な人ほど辞めていく」
「良い人こそ辞めていく」

だれもがそう思うこの業界
なぜナースは「より良い環境」を求め彷徨うのか
理由は明白だった

ライフスタイルの変化や
スキルアップのための転職と言えば聞こえはいいけど
実のところ
ひとつの場所にとどまる理由が何ひとつないからだ
長くひとつの場所に貢献し続ける価値が見いだせないからだ
だから
ヤドカリのように住処を探し続ける

必死で育てた若いスタッフが辞めていく
努力して技術を磨いた優秀なスタッフが辞めていく
その価値ある人材を
「どうしてもあなたが必要だ」と
心ごと引き止めることができないのもまた
私が管理職になって突きつけられた現実だった

どうすれば変わるのか
誰が変えるのか

ナイチンゲールみたいな奉仕の精神は要らない
ただ自分の人生を幸せに生きるために
ただ限られた命を輝かせるために
キラキラと働くプロナースが現場に溢れているべきなのに
志高く飛び込んだ世界で
ただ羽を折られて笑顔を失う人の多さは絶望に値する

ダントツに数が多い看護師という職業
この
プロのナースが正当な評価を受けて
能力に値する報酬を貰い
主体的に挑戦し能動的に活動する業界になれば

医療業界は激変する

そう信じて
「Nバク」が生まれた

超絶ふざけたアイコンをひっさげて。

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それでは
また書きます。