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多大な影響を受けた3人の写真家:オリビエーロ・トスカーニ編


個人的に多大な影響を受けた写真家3人の紹介をしていきたいと思います。

1人目はオリビエーロ・トスカーニ。
ご存知の方は結構多いのかも。世界中で有名なファッションブランドである「United Colors of Benetton-ユナイテッドカラーズオブベネトン」の広告写真を長年撮り続けてきたイタリア人カメラマンです。
※2000年に一度退任し、2018年より復帰しています。

これまでに同社のキャンペーンでHIVや死刑制度、戦争などの社会問題を扱った広告写真を多数発表してきた社会派カメラマンです。

彼の写真を初めてみたのは、7年ほど前だったと思います。正直、きっかけが何だったのかは覚えていません。
ただ、同社ブランドの数々の広告写真を見た時の衝撃と、その熱に煽られて、すぐにカメラマンが誰なのかを検索したのを今でもハッキリと覚えています。
「United Colors of Benetton-ユナイテッドカラーズオブベネトン」という世界的にも有名なファッションブランドの広告に、よく街中で見るようなそれらしい、おしゃれで、カッコよく、可愛く、煌びやかな写真が全くない。
「誰がこの広告を撮り下ろしたんだ!」
そこで見つけた名前がオリビエーロ・トスカー二でした。

写真のテクニック、構図というよりは、彼の考えや、アイデア、写真を通して、ファッションブランドを通してどのようなメッセージを提示するのか、どのような思いを残していくのか。という部分において、かなりの影響を受けました。
写真という表現方法用いて、社会問題を世界に知らしめた写真家はたくさんいます。

写真集『MINAMATA』にて日本の水俣での公害問題を世界に知らしめたユージン・スミス。

報道写真家としてベトナム戦争などを撮り、ピューリツァー賞を受賞した澤田教一。

先月、「All the Beauty and the Bloodshed 美と殺戮の全て」というドキュメンタリー映画が日本でも公開され、セクシュアリティやアメリカのオピオイド問題など、数々の社会問題を取り上げてきたナン・ゴールディン。

その他、様々な写真表現を通して社会問題を取り柄げてきた中で、ファッション広告として作られたトスカーニの写真。
様々な問題に対してのメッセージ性が強いファッション業界においても、広告にてここまでの問題定義をするブランドは他にはないだろうし、それを支えているのが、フォトグラファーであるオリビエロ・トスカーニなのだと感じています。

直接的な表現の広告が多い彼の作品ですので、不快に思う人もいるかもしれません。
ただ、その不快だからと見ないふりをしたままにすることは、その出来事が現実から消えることではありません。
芸術の役割の一つは、人々が見たくない現実を突きつけ、直面した人のそれまでの感覚を変えてしまうことにあるのではないかと、私は信じています。

こちらのサイトにて多くの広告を見ることができます。
オリビエロ・トスカーニによるベネトンの広告 (www.ne.jp)


さいごに

広告はまやかしの幸福を描くのではなく、企業の社会的姿勢を示すものであるべきだ

オリビエーロ・トスカー二 インタービューにて

そこら中に張り巡らされている企業の広告。当たり前のように毎日目にするそれらに対しての、彼の価値観。
書籍「広告は私たちに微笑みかける死体」にてその考えにも触れることができます。


ユージン・スミスが写真集「MINAMATA」を作る過程が描かれた映画です。
ネットフリックスで映画「MINAMATA-ミナマタ-」見れますのでぜひ。


澤田教一さんの記事です。
死神に見はなされた男 ——コンバット・フォトグラファー澤田教一の戦い - Yahoo!ニュース


ナン・ゴールディンのドキュメンタリー映画、上映中みたいです。
上映している映画館が少ない!
映画『美と殺戮のすべて』オフィシャルサイト (klockworx-v.com)

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「Found-object」

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