岡田 基俊@読書家

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岡田 基俊@読書家

読書家|月間読書量は10冊~20冊|Audible(オーディブル)も利用中|Twitter歴13年|ミステリーを中心に、サスペンス、ホラー、SF、ビジネス書、投資本…とにかく活字が大好きです。

最近の記事

『百年の孤独』に描かれるブエンディア一族の栄光と没落:人間の運命、欲望、そして孤独の本質を考える

ガブリエル・ガルシア・マルケスの『百年の孤独』は、マジックリアリズムの代表作として、文学史に輝く不朽の名作です。 この作品は、架空の町マコンドを舞台に、ブエンディア一族の百年にわたる栄光と没落を描き出している。物語の壮大さ、豊かな象徴性、そして深遠なテーマは、読者に強烈な印象を与えます。私もこの物語を読み進める中で、深く心を揺さぶられ、多くの考察を巡らせました。 ブエンディア一族の歴史と運命 『百年の孤独』は、ホセ・アルカディオ・ブエンディアと妻のウルスラから始まるブエ

    • 『死んだ山田と教室』の読書感想文:忘れられることの悲しみと人間関係の複雑さ

      金子玲介氏の著作『死んだ山田と教室』は、不慮の事故で亡くなった男子高校生が「声」だけになってクラスメイトと過ごすという、なかなか考え付かないような設定に引き込まれる作品です。 序盤はどこかで聞いたような話だと感じつつ、物語が進むにつれて独特の魅力に引き込まれ、終盤にはとても好きな話になりました。 物語の中で描かれる感情や成長の変化、そして死後の影響は深く心に残るものでした。 あらすじ 感情と成長の描写 山田は死んでいるため何も変わりませんが、クラスメイトたちは成長して

      • 『AnotherエピソードS』の読書感想文「見崎鳴と湖畔のお屋敷」

        こんにちは!今回は、私が読んだ『『Another』のスピンオフ的な物語について、読書感想文を共有したいと思います。 注目すべきは見崎鳴の静かな佇まいと、彼女が夏の間に体験した不思議な出来事。 それでは、さっそく詳細をお話ししましょう。 あらすじ 登場人物 見崎鳴の静かな佇まい 物語は、見崎鳴が榊原くんにこの夏の話を聞かせるシーンから始まります。見崎鳴というキャラクターは、いつも静かで神秘的な雰囲気。その佇まいが、この物語に特別な深みを与える。 鳴が話し始めると私たちは

        • 『地雷グリコ』子供の遊びを極限までアレンジ!青崎有吾の連作短編集

          今日は、青崎有吾さんの連作短編集について紹介したいと思います。 この作品は「グリコ」「神経衰弱」「じゃんけん」「だるまさんがころんだ」そして「ポーカー」といった、誰もが知っている遊びを高度にアレンジし、驚きのゲームとして再構築しているんです。 あらすじ 登場人物 射守矢真兎:都立頬白高校一年四組。南樹中出身。 鉱田:都立頬白高校一年四組。南樹中出身。中学ではダンス部に所属。 椚迅人:都立頬白高校三年一組。生徒会役員。 江角進一:都立頬白高校三年。生徒会役員。 塗辺:都立

        『百年の孤独』に描かれるブエンディア一族の栄光と没落:人間の運命、欲望、そして孤独の本質を考える

          『歌われなかった海賊へ』エーデルヴァイス海賊団:ナチスに抗った若者たちの勇気

          第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの厳しい体制下で、自由を求めて立ち上がった若者たちがいました。 彼らは「エーデルヴァイス海賊団」と呼ばれ、ナチスの青少年組織であるヒトラーユーゲントに対抗する非公式なグループとして活動していたんです。 エーデルヴァイス海賊団の存在とその行動は、私たちに自由の価値とそれを守るための勇気の重要性を思い起こさせます。 エーデルヴァイス海賊団における、少年少女の切ない物語が 『歌われなかった海賊へ』なんです。 あらすじ 『歌われなかった海賊へ』の

          『歌われなかった海賊へ』エーデルヴァイス海賊団:ナチスに抗った若者たちの勇気

          『ナイフをひねれば』あらすじと読書感想文【アンソニー・ホロヴィッツ】

          アンソニー・ホロヴィッツさんの著作「ホーソーン&ホロヴィッツシリーズ」は読者を魅了し続けてきましたが、最新作『ナイフをひねれば』もその期待を裏切りません。 これまで三度にわたって探偵ホーソーンが解決した殺人事件を小説化してきたホロヴィッツは、ホーソーンとの相棒関係に疲れを感じ、ついに彼のもとを去る事を決意。 ホーソーンに間抜けな相棒扱いされ続ける日々に耐えられなくなったのです。 ところがホロヴィッツがホーソーンのもとを離れて間もなく、信じられない出来事が起こります。 ホ

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          『ペンギン・ハイウェイ』あらすじと読書感想文【ネタバレなし】

          森見登美彦さんの著作『ペンギン・ハイウェイ』 京都が舞台ではなく、少年の成長を題材にした物語です。 かといって普通の青春物語でなく、一風変わったクセのある小説だと思います。 以下の通りの内容で読書感想文を書いていきます。 ・ぺンギン・ハイウェイとは? ・ペンギン・ハイウェイを研究する ・歯科医院のお姉さんは何者? ・ペンギンを出現させるお姉さん ・クラスメイトのハマモトさん ・ハマモトさんの「おっぱい」 あッ!読書感想文に入る前に、これまで書いた森見登美彦さんの記事を

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          『夜は短し歩けよ乙女』あらすじと読書感想文はココ【森見登美彦】

          森見登美彦さんの著作『夜は短し歩けよ乙女』 やはり舞台は京都、いつも通りほどよくいい加減なところが最高です。 森見ワールドは、どの小説も関連性があるようですね。 『夜は短し歩けよ乙女』のテーマは、大学生2人の恋物語? まあ、ゆるく面白おかしいラブコメディって感じかな。 読書感想文の内容は以下の通り。 黒髪の乙女 偽電気ブラン 下鴨神社の古本市にて… 学園祭と風邪騒動 読書感想文に入る前に、これまで書いた森見登美彦さんの記事を紹介します。 あらすじあらすじは、

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          『有頂天家族』あらすじと読書感想文はココから【森見登美彦】

          森見登美彦さんの著作『有頂天家族』 久しぶりに森見ワールドに入り込みました。 相変わらず、適度ないい加減さが最高。 読書感想文の内容は以下の通りです。 ・口癖は「面白きことは良きことなり!」 ・狸、天狗、人間が入り乱れて… ・「下鴨家」と「夷川家」 ・弁天は「鈴木聡美」 読書感想文に入る前に、森見登美彦さんの『四畳半タイムマシンブルース』を紹介します。 あらすじあらすじは、いつものようにAmazonを利用。 登場キャラクター登場人物…ではないので、登場キャラクター

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          『祈りのカルテ』あらすじと読書感想文を書く【知念実希人】

          知念実希人さんの医療ミステリー『祈りのカルテ』 作家であり、医師である知念実希人ならではの感覚で書かれています。 なので、物語のリアル感がハンパない! 読書感想文の内容は以下のような感じです。 ・「諏訪野良太」の能力 ・睡眠薬を多量服用… ・リスクの高い開腹手術 ・女性医師が多いのは皮膚科 ・緊急搬送された熱傷の患者 読書感想文に入る前に、少しだけ宣伝させてください。 知念実希人さん医療ミステリーの読書感想文を2記事書いています。ぜひ読んでみてください。 あらすじ

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          『死神と天使の円舞曲』あらすじと読書感想文【知念実希人】

          知念実希人さんの著作「死神」シリーズ第3作『死神と天使の円舞曲』 ついについに、ゴールデンレトリバーの「レオ」と黒猫の「クロ」が共闘!? 実際には『黒猫の小夜曲』で共闘しているんですけどね… さて読書感想文ですが、以下のような内容で書いていきます。 ・ケモノの身体を借りて仕事をする ・ゴールデンレトリバーと黒猫 ・人魂…不審火事件… ・「レオ」と「クロ」が街を救う!? ・レオとクロが刑事に… 読書感想文に入る前に、これまで書いた「優しい死神シリーズ」の読書感想文を掲載

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          『黒猫の小夜曲』のあらすじと読書感想文【「死神」シリーズ】

          知念実希人さんの著作「死神」シリーズ第2作『黒猫の小夜曲』 ゴールデンレトリバーの次は黒猫… なんだかラノベのような展開ですが、「死神」の世界にハマってます。 今回は、以下の内容で読書感想文を書きます。最後まで読んでいただけると嬉しいです。 ・人間よりも高位の霊的存在が堕天 ・地縛霊の魂を昇天させる ・人間を「我が主様」の元へ運ぶ ・汚い面も優しい面もある人間 さっそく読書感想文に入りたいところですが、少しだけ宣伝させてください。 「死神」シリーズは、これまでに3作既

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          『レゾンデートル』知念実希人のミステリー。あらすじと読書感想文

          知念実希人さんのデビュー作『レゾンデートル』 「幻のデビュー作」なんて言われ方もします。 なぜかって? どういうわけか認知度が低かったんですよね。 2012年4月、講談社から『誰がための刃 レゾンデートル』として出版されましたが、鳴かず飛ばず… 2019年4月、実業之日本社文庫から『レゾンデートル』として改題され、改めて出版されたんです。 そして、今回『レゾンデートル』を読むことになりました。 今回の読書感想文は、以下の内容で書きます。ぜひ最後まで読んでください。

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          『優しい死神の飼い方』あらすじと読書感想文【ネタバレなし】

          知念実希人さんの著作、「死神」シリーズ第1作『優しい死神の飼い方』 ヤバいですね…嗜好にピッタリ。カッコつけて言うのはやめます、大好きなタイプの小説です。 仲間、友達…そんなワードが飛び出すと、琴線に触れてしまいます。 今後、間違いなく「死神」シリーズにハマるでしょう。 この読書感想文は以下の内容です。ぜひ最後まで読んでください。 死神が左遷される!? 死神の仕事について 末期ガン患者の未練 朝比奈菜穂の未練を探る クリスマスプレゼント おっと…知念実希人

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          『詩的私的ジャック』英語で言える…意味は?【ネタバレなし】

          森博嗣さんの著作、S&Mシリーズ第4作『詩的私的ジャック』 歌詞が重要な鍵になります。 タイトルにもある「英語で言える…」その意味は一体何なんでしょうか? これって日本語だと曖昧にできるけど、英語だとハッキリ意味が分かるから… なので、犯人が分かってしまうのか。 この読書感想文の内容は以下の通りです。ぜひ最後まで読んでくださいね。 ・犀川の一言「英語で言える?」 ・3つの密室について ・幼稚?密室のトリック ・歌詞の通りに再現!? ・Jack the Poetical

          『詩的私的ジャック』英語で言える…意味は?【ネタバレなし】

          『笑わない数学者』ビリヤードの玉は⑮まである【ネタバレなし】

          森博嗣さんの著作、S&Mシリーズの第3作『笑わない数学者』 今回はビリヤードの球が気になります。 私のような五十路男は、プールバーで球突き…そんな世代でした。トム・クルーズさんの『ハスラー2』が懐かしい。(私はビリヤードが苦手) では、サクサク行きましょう。今回は以下のような内容で読書感想文を書きます。 ・ビリヤードの玉は⑨までじゃない ・どう並べる!?5つのビリヤードの球 ・天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」 ・地下室の老人は誰なのか? 読書感想文に入る前に、これま

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