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『黒猫の小夜曲』のあらすじと読書感想文【「死神」シリーズ】
知念実希人さんの著作「死神」シリーズ第2作『黒猫の小夜曲』
ゴールデンレトリバーの次は黒猫…
なんだかラノベのような展開ですが、「死神」の世界にハマってます。
今回は、以下の内容で読書感想文を書きます。最後まで読んでいただけると嬉しいです。
・人間よりも高位の霊的存在が堕天
・地縛霊の魂を昇天させる
・人間を「我が主様」の元へ運ぶ
・汚い面も優しい面もある人間
さっそく読書感想文に入りたいところですが、少しだけ宣伝させてください。
「死神」シリーズは、これまでに3作既刊されています。『黒猫の小夜曲』の他に…
第1作『優しい死神の飼い方』
第3作『死神と天使の円舞曲』
第1作の『優しい死神の飼い方』に関しては、読書感想文を書いています。ぜひ読んでください。
あらすじ
あらすじは、いつものようにAmazonを利用。
黒毛艶やかな猫として、死神クロは地上に降り立った。町に漂う地縛霊らを救うのだ。記憶喪失の魂、遺した妻に寄り添う夫の魂、殺人犯を追いながら死んだ刑事の魂。クロは地縛霊となった彼らの生前の未練を解消すべく奮闘するが、数々の死の背景に、とある製薬会社が影を落としていることに気づいて――。
登場人物
登場人物は、定番のWikipediaを利用します。
「僕」
「優しい死神の飼い方」で登場した「私」ことレオの同僚に当たる。地上に派遣された死神で、黒猫の体に宿っている。麻矢により「クロ」と名付けられた。
レオのことは最初マイフレンドと呼んでいたが、レオの希望でレオと呼ぶようにした。
麻矢
記憶を失った地縛霊。白木麻矢が事故で昏睡状態なことを知り、クロに頼んで麻矢の体を器として使う。
白木麻矢
自動車事故で昏睡中の女性。
南郷純太郎
サウス製薬会社会長。ある日事故死したが、地縛霊となった。
南郷菊子
純太郎の妻。遺留品から純太郎の死は自分のせいだと自己嫌悪している。
千崎隆太
県警捜査一課の中年刑事、被疑者である小泉自殺の責任を取らされ交通課へ異動内示受けた直後に倒れて末期がんが判明し、退職して独自に事件を追うが、純太郎死亡の3日後に限界を迎えレオのいるホスピスに入所し当日中に死去。地縛霊となってサウス製薬関連施設に留まる。
久住淳
所轄の若手刑事、千崎と組んで捜査にあたっていた。
小泉昭良
営業職としてサウス製薬に勤務。妻殺しの容疑者として仙崎と久住から取り調べを受けた後、研究所で自殺しているのを発見される。
小泉沙耶香(旧姓・柏村)
会長秘書としてサウス製薬に勤務。小泉とは学生結婚から3年経過し喧嘩しているという噂。帰宅中に刺殺された。
阿久津一也
サウス製薬研究員。入社前に井戸掘りボランティ事業で海外へ行くがで現地で「呪い」にかかった。
柏村摩智子
沙耶香の妹と久住の捜査ノートに記載。大学院進学内定していたが、姉の死亡後にサウス製薬に入社。
桜井知美
阿久津の恋人。阿久津が呪いにかかってからは阿久津から身体の関係を拒否されている。
峰岸誠
小泉夫婦や阿久津の出た清明大学薬学部教授。
人間よりも高位の霊的存在である「死神」
![](https://assets.st-note.com/img/1714281912810-QMu8VDS0gj.jpg?width=800)
『黒猫の小夜曲』は、人間よりも高位の霊的存在である「死神」の物語です。
推薦によって人間界に堕天してきた黒猫。始めに知り合った記憶喪失の地縛霊によって「クロ」と名付けてもらいました。
「死神」シリーズの第1作『優しい死神の飼い方』では、ゴールデンレトリバーの「レオ」が主役。知念実希人さんは動物が好きなんでしょうね。
「クロ」も「レオ」の自分たちの事を
人間よりも高位の霊的存在
と言っています。「死神」なんだから、人間よりは高位なんでしょう。(死神ではなく天使だという話も…)
地縛霊の魂
黒猫の「クロ」が堕天して始めに会ったのは、記憶喪失の地縛霊。彼女は、自動車事故で昏睡中の白木麻矢の体を借りて、「クロ」の手伝いをします。
では「クロ」の仕事は何なんでしょうか?
それは、地縛霊の魂を「我が主様」の元へ昇天させる事です。
第1作目『優しい死神の飼い方』の「レオ」は、死を目前にした人間の地縛霊化を防ぐ事。役割は若干違うみたい。
人間は「我が主様」の元へ運ぶ荷物
黒猫の「クロ」は、人間に対して次のように理解しています。
人間は『我が主様』の元へ運ぶ「荷物」
第1作『優しい死神の飼い方』の「レオ」もそうでしたが、「クロ」も人間と関わりを持って心境の変化が起こります。
人間に対して、仲間意識や友情を感じるようになって行くんです。
人間はどうして、仲間のために無意味な行動をするのか…
「クロ」は「レオ」と同様に…人間の愚かな素晴らしさを理解します。
汚い面も優しい面もある、それが人間
人間を見下してした「クロ」ですが、徐々に人間の素晴らしさに気付かされていきます。
人間は確かに、私利私欲に走り仲間を裏切ることもあります。しかしそれだけではなく、仲間のために自分を犠牲にすることも。
「クロ」は人間や地縛霊と絡む中で、「人間の汚さ」「人間の優しさ」「人間の強さ」「人間の弱さ」を感じるようになる。
それらを全てひっくるめて「人間らしさ」「人間だから…」なんだと思います。
「クロ」そして「レオ」は、そんな人間らしさを理解したんでしょう。
『黒猫の小夜曲』のまとめ
今回は『黒猫の小夜曲』の読書感想文を書きました。
私は人間が大好きです。
「人はそれぞれ」「人間らしさ」そして「人間だから…」
人間の素晴らしさを、改めて「クロ」に教わった気がします。
読書感想文の内容は…
人間よりも高位の霊的存在が堕天
地縛霊の魂を昇天させる
人間を「我が主様」の元へ運ぶ
汚い面も優しい面もある人間
汚い面も優しい面もある人間。もちろんその通りです。
それでも人間同士、お互い助け合って生きて行かなければいけません。
『黒猫の小夜曲』を読んで、改めて
仲間を信じ、人間を信じて生きたいと感じました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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