※ネタバレあり考察※『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のエンディングテーマはなぜここまで熱いのか。
去る2022年1月7日金曜日、『スパイダーマン』最新作となる『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が公開されました。
先行して上映されている全米での興行成績は、なんと全米累計興行収入の歴代TOP10に入り、スタートの興行成績としては『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を越えて歴代2位となっているそうです。
アイアンマン亡き後、トニー・スタークの意思を継ぐピーター・パーカーにフォーカスしたMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の最新作としても、2002年公開の『スパイダーマン』から20年という月日が経つ『スパイダーマン』シリーズの最新作としても、ファンから大きな期待を寄せられていた一作です。
ネタバレを恐れるがあまり、このままではSNSが開けないと恐れた私は公開初日に観てきました。
言わずもがな間違いなく最高傑作で、同様の評価をされている方は世界中にいらっしゃることではないでしょうか。
ですので、「映画のここがアツかった!」はこちらの記事では取り上げず、エンディングで流れる歌のみを特記できればと思います。
そして、もう一度劇場に足を運びましょう。
九九で言う「三の段」のような歌。
ボブ・ドローというジャズミュージシャンが残した歌に、『Three Is A Magic Number』という曲があります。
USの子供向け番組『School House Rock』にて使用された楽曲で、サントラ名が『Multiplication Rock』と言う通り、九九のような三の段を歌詞に用いつつ、なぜ「3が魔法の数字」なのかを歌っています。
少し歌詞を引用すると、
といった感じです。
他はひたすら「さんいちがさん、さんにがろく…」といった具合で、英語の三の段をカッコよく歌っています。中高生の英語の授業でぜひ活用してほしいです。
そして、その曲がニューヨークのヒップホップグループ De La Soul によってカバーされた歌が『The Magic Number』で、これが『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のエンドクレジットを飾っています(歌詞はほぼ変わっていますが)。
『スパイダーマン』と「3」の合わさる意味。
2002年のトビー・マグワイア版『スパイダーマン』は三部作として構成されており、『スパイダーマン3』で終わりました。
2012年のアンドリュー・ガーフィールド版『アメイジング・スパイダーマン』も三部作として製作される予定でしたが、諸般の事情により『アメイジング・スパイダーマン2』で終わっています。
2017年にMCUシリーズのひとつとして公開されたトム・ホランド版『スパイダーマン:ホームカミング』も、先の例に漏れず三部作構成と言われていました。そのため、二作目の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』を経て、いよいよ『スパイダーマン』シリーズの約束された終幕である三部作目がついに先日公開と相なった次第です。
そして、ファンの期待を裏切らず、いやむしろ予想をはるかに越えて、トビーとアンドリューの「ピーター・パーカー」が参戦してきました。
3番目の『スパイダーマン』の3作目で、3人のスパイダーマンが一堂に会したのです。
信じられない光景を繰り広げた映画の、その最後の曲が「The Magic Number」でした。
ピーター・パーカーが3人合わさって生まれるパワーを、3番目のスパイダーマンのパワーを、3部作の3部作目のパワーを証明するかのように、「3は魔法の数字だ」とエンディングで歌っているのです。
『スパイダーマン:ホームカミング』のエンディング曲『Blitzkrieg Bop』然り『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の『Vacation』然り、MCUシリーズで使用される楽曲はどれもカッコいい意図に溢れていますが、目頭が熱くなるほど心を打たれたのは初めてでした。
その熱さを、手前勝手ながら『スパイダーマン』を愛するすべての方々にシェアしたい。そう思い、勢い書かせていただきました。
それにしても、ただの推測の域を出ませんが、ボブ・ドローの『Three Is A Magic Number』ではなくそのカバーである『The Magic Number』を起用したのは、エンディングテーマでさえネタバレしてはいけない、という製作陣の意思なのかもしれません。
お読みくださりありがとうございました。
この記事を書いている途中、そういえばミリアッシュは設立からずっと3人で続けている会社と気づきました。竹谷個人にとっても、3はまさしく魔法の数字なのだなと思います。
▼ミリアッシュはイラスト・ゲームイラスト制作会社です▼
▼岡山でeスポーツ会社DEPORTAR(デポルターレ)を立ち上げました▼
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