小学校のテスト全部100点でも成績Aにはなりません!Aを取る方法は・・・・。

みなさんこんにちは。
元公立小学校教師明善です。

前置き

タイトル通りなのですが、保護者の方は結構知らないことかも・・・?
と思ったのでお伝えしようと思います。

最初に評価とは・・・という少し見るのが面倒な話を書かなきゃいけないかな‥と思うので書いておきますが、できる限りわかりやすく書きたいと思います。

そして、こうすれば良い!というところはバシッと書いておきますので、参考にしてみて下さい。

成績とは(ちょっと固い話)

まず、小学校の成績なのですが、観点別評価というものになります。

学校教育法第30条第2項に、

生涯にわたり学習する基盤が培われるよう,基礎的な知識及び技能を習得させるとともに,これら を活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくみ,主体的に学習に取り組む態度を養うことに,特に意を用いなければならない。

と書かれていて、教師はこの目的で評価をしていくことになります。
そして、この太字の部分が観点別に評価されます。

これは、新しい学習指導要領で変わりました。
以前の評価は平成13年から使われていたものなので、約20年ぶりに変わったというところですね。

以前は内容を整理すると国語以外のすべての科目で基本的には、
1 関心・意欲・態度
2 思考・判断・表現
3 技能
4 知識・理解
の4観点だった(国語のみ、1 関心・意欲・態度、2 話す・聞く能力、3 書く能力、4 読む能力、5 言語についての知識・理解の5観点)のですが、

今は、
1 知識・技能
2 思考・判断・表現
3 主体的に学習に取り組む態度
の3観点になっています。
どんな科目でもこの3つなので、わかりやすいと言えばわかりやすいかもしれません。

この観点別に3段階で評価がつきます。
A・B・Cでつけるところもあれば、
1・2・3でつけるところや、
たいへんよい・よい・がんばりましょうというところもあるかもしれませんが、
3段階というのは変わりません。
ここでは、一番良い成績をAとして表記していきますね。

そして、絶対評価で成績をつけます。
これは、人と比べるのではなく、極端な話を言えば、
全員AでもOK。
逆に全員基準に達していなかったら全員Cとか全員BというのもOKということなのです。
ただ、これは各自治体によって大きく差があります。

私の経験では・・・ということになってしまいますが、
実際には、Aは1割以下にしようという感じでした。
30人の学級だったら3人以下です。
学年である程度基準を設けて、各クラスでAの数が偏らないように調整していました。
このクラスはAが多いということのないようにするのです。
絶対評価じゃないじゃん・・・。。と思った方、その通りです。
実際には人数で切ることが普通にあるのです。
そして、この人はAが多いから、少し減らしても良いか・・・。などという謎の調整が入ることもあるのです。

新しく評価の観点が変わって、4観点から3観点になったということは、単純にAを取る人の数が減ってしまっているんです。
今までの成績と比べてAの数が減ったという人、結構多いのではないでしょうか。

1科目4観点だったものが3観点になるので、Aの数が減るのは、残念ながら仕方のないことかもしれません。
それでも、減りすぎでは!?と思った方もいるのではないかと思います。

テストでほぼ100点を取っているのになんでAにならないの・・・?
と思われた方も結構いると思います。

テスト結果は参考

小学校の業者のテストは教師が選んで購入しているのですが、
本当に様々なパターンがあります。
選択式の問題が多いテストや、記述式の多いテスト。当然記述式の方が難しく、差が出るのですが、教師が選ぶのは選択式の問題が多いテストのことが多いです。
それは、丸付けが圧倒的に早くできるからです。
教師の業務は本当に多く、みんな疲弊しています。
その中でも〇付けはとても大切な仕事なのですが、とにかく膨大なので、できる限り簡単にできることを望んでいます。
ということで、どうしても選択式の問題が多いテストを選ぶということになるわけです。
すると当然100点の人は多くなります。
学期すべてのテストの点数を観点別に集計して、
オール100点の人を数えると、1割以上いることは少なくありません。
ということで、全部100点でもAにならないということが起こるのです。

そして、口を酸っぱくして言われるのが、テストの点だけで成績をつけるなよ~!!!ということです。ノートや実際の授業での発言などが重要視されています。

特に今回の3観点になって、テストで知識のところはわかるのですが、それを実際に使えているかという技能のところは見れるのか?という問題もありますので、新学習指導要領になって、よりテストだけではAにならないということが増えてきていると思います。

さすがに、テストの平均が7割でAはつくかというと、つかないと思うのですが、8割ぐらいだったら普通にAがつくことはあり得ると思います。テストが全て100点の人を差し置いて8割の人をAにするということもあり得るのです。
テストだけで評価していないので、保護者の皆様もそこを理解していないと憤りを抱えることになってしまいます。


具体的にAをとるには

ここまでが長くなってしまいました。
具体的にAを取る方法をお伝えします。
これはどこの自治体でも同じ大体同じだと思います。

以下の項目でお伝えします。

授業を大切にする
・考えを発表する
・ノートをしっかりとる
・友達の意見を聞く
・魔法の言葉

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