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カフェラテは謎解きの後で

昨日いつものカフェにいると、おもしろいリクエストがきた。

変なお願いで申し訳ないが、頼んでもいいかと。

そのリクエストの内容は

昔のスカーフに書かれている日本語を解析してほしいというものだった。


筆書きの謎古文


その方はアメリカ人で、おじいさんが1945年頃に日本にいたらしい。

しかしスカーフのデザイン的におじいさんのものではなさそうで、おそらくおじいさんよりも後に日本に渡航した母方の家族の誰かのものだろうと言っていた。しかし母は他界してしまったので答えは迷宮入りだと。

リクエストの内容は

そのスカーフに書かれている日本語が一体何を意味するのかを知りたいとのことだった。

そしてあわよくば誰のものかを突き止めたいと。


私はカフェラテを飲みながらスカーフを眺めた。


写真・ストーリー共にシェアの許可OKいただきました


最近韓国のミステリーリアリティーショー『デビルズプラン』に激ハマりしていたので、謎解きには心が躍る。

まず、スカーフの絵柄に注目した。

鳥居と着物の女性と鹿…

鹿ということは…奈良か広島か?

赤い鳥居があるということは…もしや広島の宮島?と思い『宮島・鹿』でとりあえず検索。

私は広島を訪れたことがないので確信が持てず、とりあえず画像を見てみることにしたのだ。

すると、スカーフに描かれた特徴的な鳥居と同じものががヒット。



このスカーフは宮島の鳥居と鹿と女性を描いている!!!と確信。

スカーフの筆書きの日本語の1行目は『〜〜島』かなと思っていたが、宮島だと分かった。

短歌の終わりに書かれているのも宮島で、赤丸で囲まれている文字をよく見ると左下に『参拝記念』と書かれている。


つまり、これはその方の先祖?の誰かが宮島に参拝しに行った時に購入したものなのだと。

次は、パッと見分かるキーワードをとりあえず書き留めていった。

『〜〜の宮島』『まわれば〜〜』『浦は〜〜』『七ゑ比須』


七ゑ比須ってなんぞや…と思っていると

しばらくして

ハッ!七福神の恵比須だッッ!!と私の中の豆電球がピカピカと輝いた。

そして『宮島 七恵比須』で検索をかけてみた。

すると….


参照:https://miyajima-villa.jp/press/?p=831


ヒット!!!!!



スカーフに書かれていた古風な筆文字には

「安芸の宮島 まわれば七里、浦は七浦 七恵比寿」と書かれていたのだ。


ありがたいことにMIYAJIMA BLOGさんのサイトにはその短歌の意味が綴られていた。

島には七つの浦があり、浦ごとに御祭神がまつられているらしい。

御祭神は10種類あり、そのうちの3種類を除くものが七浦七恵比寿と言われているらしい。

その浦に祀られている神様を船で移動し、参拝してまわる儀式を『御島巡り』と呼ぶらしい。

スカーフの短歌の意味は御島巡りを表しているので、おそらく先祖(?)はむかしむかしその儀式に参加したか、あるいは単に宮島を観光で訪れたのではないかと確信(キラリ)

そして私は最後に名前を発見したのである。



そうか…

このスカーフは母方の家族…

シノブのものなのだと!!!!

持ち物にマジックペンで名前書くあれだ。

その方はこれを『”117”』だと思っていたらしく、なぜ3桁の数字がチョンチョンで囲まれているのか不思議で、何か重要な暗号だと思っていたらしい。

こうして

このスカーフはシノブが宮島に参拝に行った時に購入したものなんじゃないか説ができた。

アメリカ人の方は"You are awsome!!"と大喜びしてくれた。

大学にかけあっても相手にされず、翻訳会社に頼んでみようと思ったものの登録の仕方が分からず途方に暮れ、たまたま発見した私に賭けてみようと思ったらしい。

ホットカフェラテはすっかり冷めてしまったが、私は謎解きが大成功したことにテンションが上がり、気分上々でカフェを出たのだった。


The journey will be continued…



ひげもじゃお兄さんがクッキーおまけしてくれた!

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