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2分で読める子育てエッセイ№891『もう1つくらいあればいいのに』

ある日、急に「ゴマ和え」が食べたくなったので作ってみようと思い立った。家にあったのは「煎りゴマ」。わが家は「すりばち」がないので頭を使うか、お金を使って「すりゴマ」を買ってくるかの二択になった。
「いや、暑いから買い物はパス」

では、これをどうやって「すりゴマ」にしようか。
そこで思いついたのが、先日掃除でも大活躍した「ラップの芯」。

二重の袋に入れたゴマの上を行ったり来たり、しっかり育てていた体重をかけて転がし始めた。

すると、それを見ていた中1の娘がソワソワし始める。
「お母さん、それ、私がやろうか?」
しめしめ。わざわざ見せびらかした甲斐があった。

ちょっぴり嬉しそうな娘は、ていねいに、ていねいにラップの芯でゴロゴロ。しばらくすると
「ええっ! メッチャいい感じにすりゴマになってる! 上手上手!」
なんて、娘にゴマをすらなくても、薫り高いすりゴマができていた。
いい。これいい。またやってもらおう。

こうしてラップの芯の「じゃない使い方」がまたひとつ増えた。
満足満足。

ところが、久々に作ったゴマ和え。
「甘っ!」
こちらは、『ごまかし』がきかないほどイマイチ。

ゴマすりに、ごまかし、か・・・。
他にはなにかないかと「胡麻」を使った慣用句やことわざを探してみたけれど、まさかの結果、全然みつからない。

うそーん。もう1つくらいあればいいのに。

ゴマのオチのバリエーション、今夜のおかずの品数同様、増えることはなかった。
残念。


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