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№15【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『すずめたちの視線が痛くて』

うちのダンナは「すずめの子育て支援」という名で2階のベランダにちょっとした餌場をつくり、すずめとコミュニケーション中。
主に、冬の時期に小遣いで小鳥のエサや割れ米などを購入している。

聞くと、ご近所の方もそれぞれメジロや鶯が庭先に遊びに来てくれるのを楽しんでいるという。

ある日、ダンナがこう言った。
「例年は餌はあげていない時期なんだけど、毎日毎日、やってくるすずめたちの視線が痛くて」

ちゅんちゅんと、楽しそうにおしゃべりしているすずめたち。
そんなすずめのおしゃべりをBGMにしながらの仕事はきっと心地いいのだと思う。

「今日もベランダにたくさんのすずめたちが、ズラリと並んで、俺の方をジーっとみるんだよね。まだ?まだ? もう2日もごはん待っているんだけど、そう言っているみたい」


そこに注文していた、すずめたちのごはんがやっと届いた。

「ちょっと、すずめたちにあげてくるね」

と、ダンナが喜んで2階に上がった。

ところが、しばらくして、こんどは、しょんぼりとしたダンナが降りてきた。

床にぶちまけたか、それとも、送ってきたものが、全然違うものか、何か事件が起こったに違いない。


ダンナがグチり始めた。

「今回のごはん、青米が結構混ざっているけど、そこそこ粒が大きいからラッキーと思って」

ふんふん。

「餌場においてやったら、喜んで30羽くらいすずめがやって来たのに、おいしそうに食べたのはたった1羽」

え?

「あとはみーんな、首をかしげてどっかに飛んでいった。どういうこと?」


ワタクシ、気になってその小鳥用のごはんをみてみた。
今までのとは全然違って、青米と玄米がたっぷり。

散々考えた結果

「もしかしてすずめたち、すっかりグルメになったってこと? 青米青臭いよね? 玄米、茶色だね? ちょっと好みと違う、なんて言っている?」


うそーん。せっかくお小遣いはたいて買ったのに~?


「今日も1羽だけだった」
と、毎日ガックリするダンナ。


どうすんの。
あと20キロあるけど。



この際、すずめの恩返しをしてくれなどと言い出さないので、せめて気持ちよく食べきってほしいと思った。




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