№151【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『わしゃわしゃ』

ある日、動画を観ていたら気になるテーマをみつけた。
それは顔のたるみ予防。
元エステティシャンというお肌ツルツルのお姉さんが、頭皮マッサージが効果的だと力説してる。簡単だという方法を教えてくれたので隙間時間に試してみようと思った。

すると、その時はすぐに来た。それは「運転中の信号の待ち時間」。
それも、ちょっぴり長いと思う信号に思いっきり引っかかった。
「チャーンス！」
早速、お肌ツルツルのお姉さんが言った通り、両手で髪をわしゃわしゃやり始めた。
「これはいい！」
これ以外やることがないので、超集中できる。
しばらくの間、首を右に倒して髪をわしゃわしゃ、反対に首を倒してわしゃわしゃ。
「いい感じ～。これだったら続けられそう！」
ワタクシ、すっごくいいタイミングを見つけたとニヤリとした。

ところがふと視線をずらしたとき、ワタクシ、すれ違う車の運転手さんとバッチリ目が合った。
「ひょーっ！　今、二度見しましたよね～！」
大慌てでササっと髪の毛を整えて、何食わぬ顔で頭皮マッサージを終了したけれど、もう遅い。ワタクシ、完全に対向車の存在を忘れていた。それも比較的わが家の近所で。

せっかくのいい隙間時間だと思ったのに。

その時うっかり思い出した。
そう言えば過去にやった美容系のムダだった努力の数々。それらは人知れずやった方がいい、例えば変顔のようなものが多かったよね・・・。今回も思い切りこれに当てはまることに気がついた。

とほほ。