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2分で読める子育てエッセイ№538『不思議と思っていた自分が不思議』
子供達の夏休みももうじき終わるある日の夕方、小2の息子と二人で散歩がてらカットに行った。
その帰り道、もうだれもいない公園で遊んで帰りたいと息子が言い出した。
この公園には、ちょっとした丘に土管のトンネルがあって外から見ると、上に2つ下に4つの計6か所の出入り口。出入り口の一番遠い所同士では15m、いやもっとあるかな。
秘密基地と感じるのかここは小学生に人気の場所。
息子もとっても喜んであちこちに移動していた。
「お母さんもおいでよ~」
と気軽に言ってくれるのだけれども、大人が入るには狭くてハイハイの移動で離合は不可。
「押し出される前のところてんの気分になるんですけど・・・」
億劫で入る気にならない。
すると、息子がこう言い出した。
「だったらお母さん、僕がどの出口から出てくるか予想して、トンネルの出口付近に立っていてよ~」
6分の一クイズね。OK。
そんなのチョロいと思って始めた。
ところが10回やっても、なぜか1回も正解しない。
え? そんなに当たらないもの?
そう言えば前にお姉ちゃんが、
「トンネルに入ると外の人がどこにいるのか大体わかる」
と言っていたのを思い出した。
もしかしたら、足音がトンネルに響くのかな?
次は忍び足でそ―――っと移動してみた。
でも、
「残念でした~!」
とさらにもう5回負けが続く。
うそーん。
すると、あと5回の勝負でおしまい、というタイミングで、ピョコっと黒い物が目の端に入ってきた。
あれ?
気になったので、その黒い物が見えた所をジーっと見ていると、またピョっ!
それは、今カットしてきたばかりの息子の頭だった。
え? その出入り口は今入ったところだよね?
目が合った息子がこう言った。
「お母さんは移動してね」
アヤシイ・・・。
そーっと息子のいた所を覗いてみると、ワタクシが歩き出すのを待っている息子がそこにいた。
もしかして・・・
息子はワタクシが移動をし始めたら、こっそりワタクシの移動方向を見ていて、それ以外の出口から脱出と言うカラクリ?
ヤラレタ~!
そんな簡単なことにワタクシ15回も気が付かなかったなんて。
自分のことながら・・・ウケる。
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