№161【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『圧倒的大差で』

ある日の夕方、予想外の予定が入ってしまい、一日中バタバタ。そんなときに限って中1の娘のお迎えと小4のサッカーを送っていく時間がマル被り。
こんな日はすぐに食べられるお弁当とか牛丼にしたい。

そのとき、ワタクシハタと思い出した。

たしかこの間の冷凍食品4割引きの日に、メッチャ気になる中華丼を買っていたハズ。それは買いに行くのもメンドクサイそんな日のためのお守り！　食べるのはまさに今日！
「いぇ～い！　中華丼食べたい人」
と、右手を天高くつき上げ一人で盛り上がっていたら、車内にいた娘とダンナに爆笑された。
「え？　そこ、そんなに笑うこと？」

ところがダンナが予想外のことを言い出した。
「今、自転車ですれ違った女子高生2人、見た？」
いきなりなんの話？
「その女子高生が2人とも、あなたと同じタイミング、同じ顔、同じポーズしていたよ」

ひょーっ！　そんな偶然ある？

そういえばさっきまでダンナが
「朝、夕飯はハンバーグって言ってたよね？　それなのに中華丼に変更なの？　え～ハンバーグの方がよかった～」
と駄々こねていた。しかも
「イチも絶対ハンバーグって言うに決まっている」
などと、この場にいない小4の息子のことを持ち出して。
いやいや、イチは
「なんでもいいよ～」
って言うでしょ。知らんけど。
けれどこの偶然みかけたという「いぇ～い！」仲間により勝負はついた。

ワタクシ、娘、そして高校生2人合計4人が手を上げた、つまり賛成4人、反対はダンナたった1人。

多数決により圧倒的大差で中華丼に決定～！
文句があるなら、食べなくてもよろしい。