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2分で読める子育てエッセイ№878『学校にそんな本あるの?』

ある休日。家族でワタクシの実家に遊びに行った。するとゲームばかりしている小4の息子のイチが気になったワタクシの父。押し入れの奥から将棋盤を出してきて
「イチ、じいちゃんと将棋をやろう」
と誘ってくれた。
「うん」
意外にもあっさりとゲームを辞める息子。どうやら本当は退屈だったらしい。
それから父のレクチャーが始まり父の言うとおりに駒を動かす息子。
気分よく息子を勝たせる、という出来レースが始まった。
ホント、スミマセン。

後日、ワタクシの実家に遊びに行ったら、父がまた嬉しそうに息子を将棋に誘ってくれた。
「うん、いいよ。じいちゃん。将棋、結構楽しいよね」

するとしばらくして、父が腕組みをして考え始めた。そんな姿を見てワタクシ、父に対してちょっぴり申し訳なく思った。
「ワザとらしくなく負けるのって難しいよね」

ところが、腕組みをしていたのは、息子が思ってもいない手を打ってきたからだったらしい。
「じいちゃん、イチにこんなの教えてないよ」
と不思議がる父。それを聞いてワタクシ、ピンときた。
「もしかして動画で覚えたの?」
すると息子は首を横に振り、サラッとこう言った。
「いや、小学校の図書室にあった将棋の本。朝読書の時間にそれをみて覚えた」

ひょーっ! 学校にそんな本あるの? 
 
学校である意味、ゲームの攻略本を読む息子。しかも堂々と。
息子に1本取られた気分だった。

もしかしたら図書室に「反抗期に読む親の小言をスルーする本」なんてあるのかもしれないと疑い始めた。とほほ。

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