2分で読める子育てエッセイ№661『クルクルとコロコロ』
小3の息子がガチャで手に入れたもの。
ボタンを押すと「ピンポーン」と「ブッブー」と音がするおもちゃ。
家計に響かないので、にこやかに言える心からの言葉。
「よかったね~、お父さんに買ってもらったの?」
すると息子は、ワタクシに問題を出し始めた。
「8×8は、なーんだ」
え? ボケなくても大丈夫?
普通に答えたら、息子の顔がパーッと明るくなって、おもちゃのボタンを押した。
「ピンポーン!」
おおっ、テレビ番組でよく見る回答者になった気分。
悪くなーい。
そのあと普通に4~5問答えたら、息子の顔がちょっぴり曇りはじめた。
あれ? もうピンポンに飽きたの?
そこでワタクシ、次の問題をワザと間違えた。
するとこんどは、息子がニヤリとしてボタンを押した。
「ブーッブー!」
母が超簡単な問題を間違えたので楽しいらしい。
「なんでお母さん間違えるかな~」
・・・それは、あなたがツマラナそうだからですけど?
ピンポーンを押しては嬉しそうに笑い、ブッブーを押してはニヤリとする。
そのクルクル変わる息子の表情が楽しくて、正解を言ったり、間違えを言ったり。ワタクシの匙加減。
メッチャカワイイ~、とワタクシ和んでしまった。
ところが、こんどは動画で見かけたという話になったとき、息子の口から思いもよらない言葉が出てきた。
「お母さん、労働基準法って知ってる?」
え?
たま~に九九もアヤシイ、息子の口から、労働基準法。
一体何事?
あまり詳しくないワタクシ、ピリリとした。
「お母さん、最低でも週に1日は休みを取らないとダメなんだよ」
え?
難しいこと知っているのね。
でもせっかくの大チャンス。ワタクシ息子に、こう言ってみた。
「どうしよう・・・。お母さん、家事育児をしていたら、全然休みがとれていないんですけど。明日1日、ゴロゴロしていてもいい?」
すると息子は、な~んのためらいもなく、こう返してきた。
「あ、お母さんはお金貰って働いているわけではないから、大丈夫」
なんで~!
そこは、
「そうだね。いいよ」
と言ってくれるところでしょ?
思ったんと、ちがーう。
もしかしたら、手のひらでコロコロ転がしていたと思っていたワタクシを、逆に転がしていたのは息子の方?
完全に息子にしてやられた気分。
とほほ。
サポートありがとうございます! 迷わずお菓子を大人買いしますよ?怒りません? ありがとうございま~~~す ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ