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忘れられない熱帯夜のホテル・ネパール旅③

こんにちは、マイです。このNoteでは異文化交流、旅、日本語教育のこと、また来年から始まる北欧デンマークの短期留学について感じたことをUPしていきます。MY METHOD HP: https://www.mymethod.net

※今回も引き続き、約20年前のネパールでの体験についての振り返りです!

世界遺産のチトワン国立公園に向かう道中、ネパール南部タライ平原にあるホテルで一泊することになった。ここで思ってもみない体験をする。

初めてのネパール長距離バス

まず長距離バスに乗ると、運転席からお約束の大音量ミュージック、お香が焚かれていて前方は煙が充満していた。席はリクライニングはなく、ほぼ90度の板張りだった。500km以上でも500円(当時の値段ですが・・)という破格の安さで、現地の里帰りによく利用されるという。メグサに全部託している手前、贅沢は言えないが、激しい揺れの割にノロノロ運転で、高速バスが何台も私たちを追い越していく。

「このバスで10時間以上、、大丈夫?」これが最初の弱音。

初めの数時間は、メグサとのランゲージ・エクスチェンジやら景色を楽しんでいた。2〜3時間走り、サービスエリアらしきところで休憩。ココナッツ粥がふるまわれた。あったかいスープが疲れた胃に優しく、たいらげる。

しかし、その後の休憩で毎回なぜかココナッツ粥が配給される!!独特な風味で3度目はとうとうギブアップ。「ああ、白湯が欲しい・・。」と2度目の弱音。

道中、トイレは遠かったりなかったりで、女性達は土に掘られた「穴」の上に立ち、ロングスカートのまましゃがみ込み、何とも器用にそこで用を足しているらしかった。私にはさすがにその勇気はないけど(というかスカートでもないし)背に腹は代えられぬ。遠く離れた草むらで一人・・周囲を警戒しながら、事なきを得た。

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ハプニング続出のホテルにて

その日は目的地の途中、とあるホテルに宿泊することに。外観やロビーもそこそこ趣のある中流ホテルで1部屋1,500円ほど。タライ平原は湿地帯で海抜わずか70m、気候はカトマンズと異なり、夜でも蒸し暑く30度以上の体感だった。

まず部屋に入ってクーラーが故障していると知る!!天井の小さいファンが回っていたが、突然停電に見舞われファンも停止。ほどなくして室内は暗闇のスチームサウナ状態となった。・・・・虫が入ってくるから窓は開けられず、とにかく寝るしかなくベッドの方に歩いていった。すると、

30cmはあるであろう大トカゲが壁に張り付いていた!!メグサが見に来て一言。

「えー別に平気でしょ、人間に害はないから。」

そ、そりゃそうでしょうけど!でも見つけてしまった以上、「行方が気になって寝られないってばー!!」これが3度目の弱音。

ろうそくの光で目が慣れてきて、気付いたらトカゲもどこかに消えてしまっていた。体力を回復するためにも睡眠を取ろうとベッドカバーをめくった瞬間、「バサバサバサーー」と羽音がした。

え?なに?

目を凝らすと、白いベッドカバーの「模様」だと思い込んでいたものは、実は「蛾」の集団だったのだ!!「ぎゃーーーー」と悲鳴をあげ、さすがにメグサもこれには閉口していた。これがとどめのハプニングでノックアウト!

ベッドには入れるわけもなく、ひたすらイスに座り目を閉じて夜明けを待ち、雨音で目が覚める。窓を開けてようやく朝の新鮮な空気を吸い込んだのだった。

大げさに呟いてしまった。「よかった、無事に朝が来て(泣)。」

本気で脱水症状になるんじゃないかと思っていたけど、涼しい風に当たっただけで生き返ったような気がして、恵みの雨に感謝した。

今後どんな旅をしたとしても、この過酷な1日を思い出したら、楽チンじゃないか!!と、妙にポジティブになった。バックパッカーに憧れていたわけでもなく、どこでも寝られるタイプでもない。

内容の良し悪しは別として、現地で五感をフル回転させて味わったすべてに、無駄なことは何一つない。これまでの「旅」の概念を覆すような経験ができたことは有意義だった。

その人達の目線になる、くらしを見る、地のものを頂く、そんなことも醍醐味であるし、日本という国の有り難さや豊かに毎日生かされていることを知るいい機会となった。

※次回はヒンズー教寺院「パシュパティナート」についてUPします!

日本語レッスンはこちら→ MY METHOD HP: https://www.mymethod.net

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