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出世は正義だ! ~管理職になって本当に良かった~

日本のキャリアに関する記事を読んでいて、たまに目にするのは出世したくないという人達。私はアメリカで働き始めてからマネージャーになりたくなってわざわざ大学に行き直したくらいなので、それなりの出世欲はありました。特別な理由はなくて、どうせ働くなら偉くなった方が良いだろうなっていう単純な動機です。幸運なことにアメリカで働き始めてから10年くらいでマネージャー、そしてディレクターのポジションに就くことができ、小さいチームながらも部下を持つ身になることができました。向き不向きもあると思いますが、私は管理職として部下を持つことができ、ディレクターの肩書きで働くことができて良かったと心から思います。

管理職になって良かった理由はいくつかありますが、思いついたままに書いてみると、自分で決めることができることが増えた、部下の成長を支援することができた、関わる人のレベルが上がり仕事がしやすくなった、そしてやっぱりお給料が増えたことです。

自分で決めることができることが増えた

管理職になって何が嬉しかったかというと、自分で決めることができることがグッと増えたことでした。リーダーの仕事として「決める」ということがありますが、私は決めることが好きな性格なので自分の判断で決定を下していけるのはとても楽でありがたかったです。

例えばアメリカでは人の採用をするのはマネージャーの仕事なので、自分が気に入った人を部下として雇えることや、プロセスなどの見直しをする上で、どのツールをどのように実行していくのかチームの意見を聞きながら最終決定は私が出せる、などです。私は非管理職として決裁権のない立場で長年働いてきて理不尽だと思う決定を多く見てきました。その中には明らかにビジネス上判断ミスと思えることもあり、私だったら違うやり方をするのにって思うこともありました。なので自分が正しいと思える方向に物事を進めることができるのはやりがいがありましたし、思った通りの良い結果が出るのを見ることも嬉しかったです。

部下の成長を支援することができた

マネージャーになるということは部下ができるということで、部下達の成長を見ることができたことは何よりも嬉しいことでした。チームメンバーの中で印象に残っているのは大学卒業後に一定期間の研修を経て私のチームに入ってくれた女性。彼女は非常に優秀で仕事ができる人だったのですが、まだ経験が浅く気分にムラがあることがありました。そんな彼女に対して時には個別でのミーティング(今流行りの言葉で言うとワンオンワン)でいろいろと耳の痛いことを言うこともあったのですが、頭の良い彼女は私の意図を理解してくれリーダーとしての素質も発揮して、チームにとってなくてはならない人材へと成長してくれました。彼女のような存在が管理職になって良かったと思わせてくれた大きな理由です。

関わる人のレベルが上がり仕事がしやすくなった

これはディレクターという肩書きをもらい、ディレクター以上のポジションの人達のみが参加できるミーティングや会合に出席するようになって気付いたことですが、ある程度出世する人達はなんだかんだ言ってやっぱり優秀だなっていうことです。講演の後に出る質問の内容、ちょっとした会話からもらえる新しいトレンドの知識、エグゼクティブとしての振る舞いや考え方など学ぶことが非常に多かったです。そしてこのレベルの人達と一緒に仕事をすると皆さんプロフェッショナルで専門分野に精通しており、理解が早く質問も的確なので物事が前に進むのが早い。これは肩書きのないままで仕事をしていたら見ることができなかった世界だったので、出世するといろいろと得することが多いんだな〜って思ったものでした。

お給料が増えた

アメリカで仕事をし始めた頃は所謂シックスフィギャー(6桁のお給料、つまり10万ドル以上)のお給料を貰う人なんて雲の上の存在で、自分がそうなるとは夢にも思っていませんでした。ところがディレクターとしてのオファーは軽く6桁のお給料。それまで比較的低いレベルの報酬で働いていた私には夢のような額でしたが、それでもオファーとしてはかなり低かったらしく、会社が可哀想に思って(笑)働き始めて半年後くらいにお給料を上げてくれました。私は節約大好きでいろんな節約術をせっせと試してみるのが好きな人だったのですが、高いお給料をもらうようになって「稼ぐ力」の破壊力というかパワーを感じさせられ、節約も大切だけど稼ぐことも大切だということを実感しました。正直高いお給料を貰うようになって経済的にグッと楽になりましたし、ある程度の資産も築くことができました。

最後に
これらの利点はアメリカでの話なので、日本で当てはまらないこともあるかとは思います。でもせっかく会社員として働いているんだったら決裁権を持つ立場になるという経験を一度くらいしてみるのも良いと思います。新たな発見があるかもしれませんし、違う景色を見ることができます。私は下からの景色も、ちょっと上からの景色も見ることができて、本当に勉強になったと思っていますし、そういう意味でも出世して良かったと思います。

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