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「衣類を肥料へ還し、食を育む」最先端サステナブルイベント「CIRCULAR FARM MUSEUM」

この記事では、4月15日(土)に銀座東急プラザ7階にて行われたサステナブルエンタテイメントスペース「CIRCULAR FARM MUSEUM」での投資家先行イベントをまとめてお伝えします。

「CIRCULAR FARM MUSEUM」はクレサヴァ株式会社が開発を行い、
aloof home株式会社が運営・管理を行う「体験型循環モデル施設」です。

「衣類から肥料へ還し、食を育む」というコンセプトを、実際に体験することができるスペースとなっています。

一般公開は4月22日(土)となっていますので、記事を読まれた方はぜひ足を運んでみてください。


ファッション業界の大量生産・大量廃棄問題

皆さんは、毎年どれくらいの衣類が廃棄されているか知っていますか?

【衣類】
国内新規供給量:81.9万トン

一方、その量の9割にあたる78.7万トンが事業所・家庭から排出される

廃棄料51万トン(リサイクル・リユース除く)

このように、毎年たくさんの衣類が廃棄されている現状があります。

大量生産・大量廃棄の時代

私たち人間への影響

現代の私たちの生活において、衣類(繊維)は必要不可欠なものです。
ただ、環境に悪影響を与えていることにも目を向けなければなりません。

衣類が廃棄されると、その燃やす過程でCO2が排出されます。
また、毎日の洗濯の際にも「マイクロプラスティック(粒子・ファイバー)」が排水を通して、大量に海に流出しています。

それらの流出したCO2やマイクロプラスティックは、大気や海の生物を通して、最終的に私たち人間に返ってきます。

これらの問題に対して、長期的な活動「サーキュラーイノベーション」で環境負荷の軽減の実現に取り組むのがクレサヴァ株式会社であり、aloof home株式会社です。

衣類を土に還すことは本当に可能なのか?
衣類に使用されている様々な有害物質をどのように対処するのか?

園部梨加社長(左)、園部晧志社長(右)

クレサヴァ株式会社 代表取締役 園部晧志 氏
aloof home株式会社 代表取締役 園部梨加 氏
以上のお二人に、実際にお話を伺ってきました。

CIRCULAR FARM MUSEUMの目標

クレサヴァ株式会社 園部晧志 氏より

『CIRCULAR FARMでは、廃棄されている繊維のZERO化を目指し、不要になった衣類(繊維)から肥料を生成し、土へと還す取り組みを行っています』

CIRCULAR FARMとは

『回収された衣類(繊維)を、特殊な粉砕・破砕機にて細かく裁断し、発酵有機物と混ぜ発酵させます。発酵後、円柱状のペレットに造粒された小さな顆粒となった繊維は、畑の肥料として使用されて土に還ります。

この研究を昨年発表した際には、

「本当に服が土に還るの?」
「ポリエステルは安全ですか?」
「栄養価のある野菜になるの?」

といったご質問をいただきました。
今回の発表は、これら全て達成したというものになります。

私たちは、衣類(繊維)を肥料に還す中で「有害物質」という課題を全てクリアしました。
肥料取締法に定める6つの有害物質を全てクリアしたことで、衣類を安全・安心に土に還すことが可能になります。

また、有害物質を無害化する一方で、肥料として必要な成分が含有されていることを確認しています。

これを日本初の特許技術として、弊社は取得しております。

繊維は衣類産業に限らず、航空産業・宿泊産業・飲食産業など、ファッション業界の垣根を超えて、使用されゴミとして廃棄されています。
そこに対して、私たちが衣類(繊維)を回収し、新たな資源に生まれ変わるようなカタチをつくっていこうと考えています

aloof home株式会社 園部梨加 氏より

『私はインテリア・建築のバックグランドを持ち、イギリスのロンドンでキャリアを積んできました。なぜそのような背景を持ちながら、今回
aloof home株式会社の代表として今回のプロジェクトに参画したかというと、「地球を救いたい」という想いがあります。

カッコイイ言葉ですが、私個人では達成することができません。
環境に対する行動の総称として3R(Reduce/Reuse/Recycle)がありますが、私たちはよりお客様に寄り添い、さらに身近に感じていただけるよう、環境に配慮したライフスタイルとして3E(Entertainment/Education/Environment)を提案します。

この中で、Entertainmentが特に重要です。
なぜサステナブルにエンターテイメントなのかというと、楽しく「体験」しないといけないという想いがあります。一人ではできなくても、みんなではできると信じているので、そういった体験の施設として「CIRCULAR FARM MUSEUM」をつくりました。
知識と体験が融合したコミュニティーを、ぜひ皆様に身体で体験していただきたいと思います

循環型モデル

CIRCULAR FARM MUSEUMの概要

東急プラザ銀座7階パビリオン型のサステナブルエンタテイメントスペース「サーキュラー ファーム ミュージアム」は、約1,320㎡の広大なスペースに、6つのブースとポップアップスペースを設け、レストラン&バーを併設しています。

①衣類廃棄による環境への影響や繊維の違いを学べる展示エリア
②サステナブルなライフスタイルを表現したショールーム
③衣類を粉砕・破砕し、ペレット肥料へと加工する工程を体験できるラボ

以上のように構成されています。

大量廃棄される衣類(繊維)
破砕・粉砕・発酵された繊維
発酵後のペレット
体験施設①
体験施設②
衣類からできた肥料で育てられた野菜

ショップスペースでは、天然素材を用いたライフスタイルブランド「aloof home」や、京都・美山の農園で育った新鮮な野菜。調味料なども販売されています。レストラン&バー「Y U B A」では、京都の食材を使った和食中心のメニューがそろいます。

aloof home
和紙の繊維でできたタオル類

衣類の回収カウンターも設置されており、クレサヴァの循環モデルをワンフロアで体験できるようになっています。

衣類回収BOX

最先端サステナブル体験を通して

今回イベントに参加したことで、サステナブルをより身近に、自分ごととして感じることができました。
数年前から「SDGs」や「ESG」という言葉が流行してきましたが、どこか自分とはかけ離れたものとして認識していたと思います。

しかし、衣服が肥料になり、肥料が土に還って野菜を育てるという一連の体験を通して、サステナブルは自分の生活の一部であると感じることができました。

園部梨加社長がお話されていた通り「一人では変えられなくても、みんなでなら未来を変えていけるのではないか」と感じました。

4月22日(土)より銀座東急プラザ7階で開催しておりますので、ぜひ足を運んでみてください。お子さまでも楽しめる体験がたくさんあります。

なお、不要になった衣類・タオル類を持参するとその場で回収していただくことも可能ですので、ぜひ実際に体感していただきたいと思います。

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