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マーケッターだが、紅茶が好きだ

紅茶が好きだ。子どものころからイギリス小説の好きな母の影響で、わが家では紅茶文化が発達していた。

母が愛飲していたのはトワイニングのブラック缶。

大学生になり、イギリスに1カ月滞在したときに、フォートナムメイソン、ウェッジウッド、ハロッズ、アーマッド、ウィリアムソンと出会った。フランスだが、べたなフォションのアップルティーと出会ったのもこのころ。

でも結局トワイニング紅茶で育った舌が好むのは、香料の強い紅茶ではなく、渋みの残るアッサム系のフォートナムメイソンやハロッズだったりする。日本でもカレルチャペックやマリアージュ、エディアールやバートン、アフタヌーンティー、ルピシアなどを好んだ時期もある。しかし、いかんせん、高い。特に日本における海外ブランド紅茶価格の高さには辟易している。そして、高い紅茶ほどちょっと飽きてしまうのだ。

仕事中は、眠気覚ましとして紅茶は優秀だ。コーヒーより緑茶よりわたしには効く。味わうというゆったりした気分より、業務中!の雰囲気に果てしなくマッチする。終日仕事時間にちょび飲みを行うわたしが、最終的に帰っていく場所、それは変わらずフォートナムメイソンとハロッズ、そして常備しているのは、タイフー。

タイフーは、大人になって、夫についてイギリスに駐在した際に知った、超激安ティーバッグである。安いのなんの、日本におけるリプトンの黄色ティーバッグも真っ青である。たっぷり入ったひと箱(80Pくらい?)が、300円を切る(当時)。丸い形なのだが、かわいらしいというよりも何かもの悲しい安っぽさを醸し出している形状だ。今にも破れそう…。最初に飲んだときは、「うっ、香りがない」とショックを受けた。しかし、なぜか飽きない。

タイフーは成城石井でも売っているが、結構な価格だ。年に片手以上は海外出張のある夫に頼んで、毎回大量に買ってきてもらうのが、フォートナムメイソンのダージリンとアッサム缶、たまのぜいたくのハロッズのクラッシックアールグレイ、そしてこのタイフー。タイフーは職場で惜しみなく人にふるまえるし、茶葉から淹れる手間もかからない。

B2Bマーケッターはコーヒー、というイメージが強い。と勝手に思っている。かっこいい横文字系の職種にはコーヒーなのだ。でもインハウスのマーケッターには紅茶が似合う。誰がなんといっても「感覚的に」そういうイメージなのだ。そして、わたしは数字よりも最終的には「感覚」がものいうのが、インハウスマーケッターだと思っている。

ちなみにダイエット中のここ1週間に限って言えば、アーマッドのフルーツティーバッグの箱詰めが効いている。4種類のフレーバーが入っていて、甘い香りなので、甘いものを食べたくなった胃袋をごまかせる。眠気覚ましとしては弱いんだけど、空腹時って眠くならないから。もっともこれって理に落ちすぎてて逆にちょっと落ち着かない。だから、というわけではないけれど、にわかダイエットはおそらく今週末には終わって、月曜日にはタイフー飲んでそうな気がする。



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