見出し画像

毒親の介護

先日、知人と在宅介護の話になり母親が毒親だったこと、病院から在宅看とりを勧められたが毒親の介護なんか嫌だと断り、病院でお看取りされた話を聞きました。そんな親を持った子供はどのように介護をすれば良いのでしょうか。ちょっと考えてみました。

毒親の4つのタイプ

(1)過干渉型
子どもが小さいうちは、子どもの部屋を勝手に入る中を勝手に見る。
友人関係やプライベートを事細かく把握しようする。
成人しても出かける際などには「どこで誰と何をしているか」を子どもに言わせる。
このタイプの毒親は、たとえ離れて暮らしていたとしても、毎日意味のない電話、メールをしてくることが多い。ひどいケースでは、子どもの職場や交際相手のところにまで電話をしてきたり、突撃してきたりする場合もある。
(2)過保護型
子どもがやるべきことを何でも親が代わりにやる。子どもの日常生活はもちろんのこと、勉強のことや部活のことから進路についてまで細かく口を出し、親が決めようする。就職や結婚に対して口を出しすぎることが多いのも特徴的です。
自立できない子どもになりやすい。
親の言い分としては「あなたのため」を強調する傾向にありますが、結局は「親の自己満のため」と言わざるを得ない。
(3)支配・管理型
このタイプの毒親は、さらに「暴力型」と「暴言型」に分けられる。
暴力型:殴る蹴るなどの物理的な力で親の意見を押し付け、従わせる。
成績が悪いと暴力を振るう、中には暴力をもって家事などを強制させる。
暴言型は:暴力以外の手段で親の価値観を押し付け、頭ごなしに親の言うことに従わせようとするタイプ。
子どもが親の思い通りに動かないと子どもの人格を否定するような暴言を吐いたり、不機嫌になって子どもを精神的に威圧する。
支配・管理型の毒親は、世間体を気にしすぎていたり、自分が叶えられなかった夢などを子どもに押し付けたりする親に多い。
(4)罪悪感を植え付けるタイプ
暴力や暴言などではなく、子どもに罪悪感を植え付けることで親の思いどおりに動かそうとするタイプ。情に訴えて子どもを支配しようとします。
例えば、
「私(親)はあなた(子ども)を大学まで行かせてあげた。ここまで育ててあげた親の言うことは聞かなければならない。」
「私(親)は体が弱くていつ死ぬかわからない。そんな親を見捨てるの?」
などというように、子どもにとって反論しにくい言葉を投げかけてきます。子どもに罪悪感を植え付けさせるようなことを言えば、子どもは親の言う通りになると思っているのが毒親です。情に訴えても子どもが従わない場合、暴力や人格否定に進む毒親もいます。

引用文
LEGAL MALL(ベリーベスト法律事務所)

                        

毒親には様々なタイプがあるんですね。
知人の場合は支配・管理型の母親でした。母親は家事などは夫任せで子供にはきつい言葉で接していたそうです。


精一杯の介護

そんな母親が病気になり入院。その頃父親はすでに他界しており、退院後は介護が必要になり結婚していた知人宅にいち時期一緒に住んだそうです。
当時知人の子供はまだ小さかったそうです。
そして介護状態になっても子供(知人)への暴言は続いていたそうです。
母親として可愛い孫や子育てに奮闘している娘の姿を見ても、きつく接していたそうで、泣きながら家事と介護をしていたと話してくれました。
それでも弟と協力して外出や通院介助、知人が出来る精一杯の介護を行ったそうですが母親がまた病気で入院します。今度は命に影響するような病状だったそうです。
命の期限が迫っている中で、
「在宅介護をするのは今しかない。」
病院から言われたそうです。
しかし、彼女は在宅介護は選択せず、病院で引き続き療養してもらう選択をし、病院で看取ったという経験を教えてくれました。

私も看護師だから御家族やご本人が望めば在宅介護、看取りを勧めます。
でも知人のようなケースもあるんですよね。

20年以上前ですが家族関係が良くない看取りの場面に立ち会ったことがあります。
毒親だったかは不明ですが私が経験したのは、心臓が止まりそうになっていると連絡をしても駆けつける事はなくお亡くなりになったと連絡をすると病院に駆けつけるまでに、入浴を済ませやっと来院されました。
そしてご遺体を前にして
「保険金を沢山かけておけばよかったね。」と言われたのが看護師経験の中で深く印象に残っています。
修復できない関係性もあること、修復を望まない関係もあることを知りました。


毒親をバネに自分らしく

知人は毒親の母を見ていて、私は母親みたいになりたくない。
家族がいつも笑っていられるような、協力し合えるような温かい家庭を作りたいと願って、理想の旦那様を射止めたそうです。
知人の子育ての様子を聞いていると
子供に「お母さんは何をするにも楽しそうだね」と言われたり、障害のある子供の自立を願って環境だけ整えて後は子供の意思を尊重している子育ての様子を話してくれました。
毒親だから幸せになれないのではなく、毒親だったから自分の幸せを自分で作っていく、自分の人生に責任をとる事を決めて過ごしていたことが分かりました。
辛い思いをバネにして自分らしく過ごしている知人は素敵な女性だと尊敬します。
介護の事ではありませんがブログを読んでいると、こんな記事を見つけました。

人を羨ましがったり、憎んだりせず、今ある幸せに気づき自分の人生を過ごされている記事です。幸せに気づくと色んなチャンスやご縁に恵まれるのだと思います。

介護は結果ではなくプロセス 

「親がお金遣いが荒かったから」
「親が愛してくれなかったから」
「何をしても否定されてきたから」
など親に責任転嫁をしがちです。
実際、人生の9割は親との関係で決まるという方もいらっしゃいます。
良い関係性は良い方向へ
悪い関係性は望まない方向へ
そう連想しがちですが、どんな関係性でも自分の人生に責任をもって過ごしていれば良い方向へ展開できるのだと思います。
毒親に介護が必要になった時、子供は自分の人生の歩みを止めず介護中心の人生ではなく自分を中心に置いて介護する事が大切だと思います。
そうする事で毒親だったとしても、子供が自分の人生を歩めていればそれはそれで親の役割を果たしたと言えるのではないでしょうか。
知人の体験からまた一つ学ばせて頂きました。



この記事が参加している募集

この経験に学べ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?