こんにちは。Kiwi PRの植田 聡子です。
例の7か条が話題の池田町。賛否ありますね。特に第4条、5条の「都会風」「品定め」が強烈なインパクトです。「品定め」って人や物の「優劣」を批評すること。それが、たとえ現実だとしても、役所がそれを肯定し、「広報」(=広く知らせる)するのは問題があります。
言いたいことがわからないわけではありません。「自助、共助、公助」と言われますが、小さな自治体ほど「公助」が弱く、「自助」に頼ることはやむを得ません。
ただ、今回の表現で問題となるのは、表現の根底に先日LGBTQに対する差別発言で辞任した首相補佐官と同じものがあるのではないでしょうか。自分と違う者に対する排他的な思想。
そこで私は池田町がSDGsをどのように捉えているのか興味を持って、調べてみました。すると、SDGsマークを表記した上で、達成すべき主なゴールとして掲げていました。
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
11 住み続けられるまちづくりを
13 気候変動に具体的な対策を
15 陸の豊かさも守ろう
SDGsの17の目標には具体的に多様性、ダイバーシティは掲げられていませんが、SDGsのベースに社会的包摂があることは明白です。17の目標に紐づけられた169のターゲットには当然ながら「文化多様性」「生物多様性」など「多様性」という言葉が頻出しています。
自分たちが主たる目標として17のうち6つの目標を掲げているからといって、そもそも多様性を拒否するような態度は「SDGs」の考え方根本を理解していないも同然と判断されてしまうでしょう。
都内でSDGsバッジを胸につけているビジネスパーソンも決してSDGsを正しく理解しているとも思えません。私だってそのひとり。「持続可能な社会」を望んではいるけれど、色々な事情と折り合いをつけながら、時にSDGsが最優先にならないという現実は理解しています。
SDGsを達成する、しないではなく、まず排他的な思考から多様性を尊重へシフトしていくことが「持続可能な自治体」へ近づいていくと確信しています。