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「三つ子の魂百まで」ビリーフの種を蒔かないために

私たちは日頃から、良くも悪くも様々な「思い込み」や「決めつけ」をしています。

あの人は意地悪だ
私は何をやってもダメだ
また失敗する
良い会社に就職しなければならない


こんな感じの勝手な思い込みは、コーチングやカウンセリングなどで「ビリーフ」といいます。

ビリーフって簡単にいうと、自分自身が無意識または意識的に正しいと思っているような思い込みだったり、信念や観念、価値観なんかのこと。


思いグセって、みんなそれぞれあるものですよね。
基本的にこの思いグセ・ビリーフは、ネガティブな思い込みを指します。

どうして私ってこうネガティブにとらえちゃうんだろう・・・なんて、落ち込むことってよくありますよね。


実はこのビリーフ、多くは親が作っていると言われているんです。


ちょっとドキッとしませんか?


良かれと思って子どもに言っていることも、悲しいかな押し付けになってしまって、子どもにビリーフの種をまいてしまっている。
生活の中で繰り返される親の言葉がビリーフとなり、成長していく・・・

押し付けてしまっているビリーフ、実は自分の親から押し付けられたものなんて、怖くありませんか?



負の連鎖のようなビリーフの例を挙げると

忘れ物は確認したの?
歯を磨いた?
早く寝なさい(起きなさい)
よそ見しないでご飯食べなさい
宿題はやったの?
手は洗ったの?
お姉ちゃんみたいになんでできないの?

などなど、親なら普通に言っていること。
私も親に毎日言われて育ちました。

親は無意識、いえ、意識的にしっかり育てなければいけない、いい子に育てなければいけないと思っています。
親心と思い、このビリーフを与え続けると、子どもは自分で考えたり感じたりしなくなります。


自分でしなくても、親が言ってくれるから。


そうなると、子どもの価値観は、親の価値観でいっぱいになります。


子どもの頃から親が先回りして、失敗しないように手を差し伸べることは、子どもの自由な発想や、豊かで素直な感情の芽を摘んでいるのかも知れないのです。


子どもは何も分からない、できないから・・・
そう思うかも知れませんが、良いか悪いかは別として、子どもは子どもなりに考えています。


むずかしいかも知れないけれど、先回りせずに、待って、引き出してあげることが良さそうだと気付きますよね。


区切り④



子どもは親に頼らなければ生きていけません。
自分の力で生きて行くには最低でも15年(義務教育が終わるまで)はかかります。

それまでは親の擁護の下。
親に嫌われたり、見捨てられてしまっては生きていけません。

生きていくために、子どもは潜在的・本能的に愛されようと親からのビリーフを無条件に受け入れるのです。


自分が子どもの頃を思い出しても親の言うことが違うかな?と思っても、親の言うことは絶対でしたよね?
親から褒められたい、愛されたいと無意識にふるまっていませんでしたか?


親に叱られて口を利いてもらえない日が続いたり、無視をされたりしたら、悲しくて悲しくて。
この世の終わり、絶望感で、打ちひしがれていました。


人が何よりもつらいのは無視されることだと言います。


アドラーが  ❝ 人間の欲求の中で一番強い欲求は承認欲求である ❞  と言うように、人は愛されないと生きてはいけないのです。


区切り④



では、どのようにすれば子どもにビリーフを与えないの? 考えたら、どう言葉かけしていいかわからなくなっちゃうって思いますよね。

そもそも、ビリーフを与えるのは悪いことではありません。
言葉かけが思い込みや決めつけではなく、事実に基づいたものであれば良いのです。

しなければならない、そうに違いないという思い込みや価値観は、自分(親)だけのものだからです。


たとえばこんな場面を想像してみて下さい。

注意したのにおもちゃを片付けない
声を掛けたのに一向に勉強しない
テレビやゲームをして手伝いをしない
カチンとする返事がきた

お子さんとのやりとりで、イライラしてしまったとしましょう。
そんな時、お子さんになんて言いますか?

出したら片付けろって言ってるじゃない!言われたこともできないのね!
いつ勉強するのよ!だから成績が悪いのよ!
遊んでるくらいなら手伝いなさいよ!いつもボーっとして!
親に向かってその口の利き方は何よ!

つい、イラっとすると感情で言ってしまいますよね。
しかも怒鳴り口調で・・・。
この言葉は、すべて親目線の思い込みや価値観で発しています。

もしかしたら、お子さんにはそれなりの理由があるのかも知れません。
でも、イライラしていると、そこまで聞く余裕なんてありません。

そんな時、感情で声発する前にまずは深呼吸をします。
そして、なぜイライラしているのかを自問してみます。

整理整頓できる子になって欲しいのに伝わらないからイライラした?
勉強習慣を身につけて欲しいのに遊んでばかりでイライラした?
ゲームの時間を決めているのに守らないからイライラした?
カチンとする返事、図星だったからイライラした?

イライラの原因が分かれば、お子さんには事実を伝えるだけです。

自分のものは自分で片付けられるようになって欲しい
勉強習慣を身につけて欲しい
約束を守って欲しい(ゲームの時間)
その言葉はカチンとくる

イライラしちゃうと大人だって、つい声を荒げたり、自分の価値観をぶつけてしまいますよね。
そんな場面だからこそ、冷静に、事実を伝えるのです。
事実はありのままですから、思い込み・ビリーフになりませんよね?

まぁ、言うのはカンタンです。
人間だもの、どうしたって感情でぶちまけちゃうことってあります。
だからこそ、ぶちまけちゃった後のフォローは必ずしておくこと。

なぜ感情的になってしまったのかをお子さんに伝えてごめんねって言ってくださいね。


区切り④



私も幼い頃から与え続けられた親の価値観に苦しめられました。
もちろんフォローなんてありませんから、結構根深く親の価値観が植え込まれました。
今もひょっこり出てくることがありますが、コーチングやセラピーのおかげもあり、セルフコントロールができるようになっています。


もしも、今、あなたが

お子さんとのかかわりがうまくいかない
お子さんがかわいいと思えない
子育てが楽しくない、イライラする

そんな感情で苦しんでいたとしたら

あなたの潜在意識(無意識)の深い深いところに
幼い頃、「愛されたい」と思って受け入れたビリーフを抱え込んでいるせいなのかも知れません。


親だって人間。
間違ったっていい。
いつからでもやり直せる。
だけど、生きづらさを感じているのならそれはビリーフかも。

まずはご自身を癒すことを優先して欲しいのです。

友人に話を聴いてもらう
パートナーに話を聴いてもらう
セラピーを受ける

癒し方は色々あります。
問題解決より、まずは自分の気持ちを全部吐き出してしまうこと。

もし、そんな存在がいないとか、モヤモヤやネガティブな気持ちが解消しないのであればご連絡くださいね。


助産師の視点から、こんな感じで子育てやメンタルについて書いています。

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罫線優しさ系

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パラレルキャリアをもつフリーランス助産師です。歩くパワースポットと呼ばれるくらい幸運体質な私が、妊娠/出産/子育て/女性の健康/の情報発信と日々のくらしのよしなごとをエッセイでつづっています。サポートしていただけたら最高にうれしいです!