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睦月
2021年9月28日 21:35
人間だれしも感情というものを持っている。その強弱に差はあれど、人は強い内的な衝動、エネルギーの塊に、日々動かされている。「おはよう、りっちゃん!」 大声で友達が後ろから肩を叩いてくる。もちろん、声は大きいが、その手は柔らかだ。前に強く叩かれたときにムッとしたから、それ以来優しくしてくれるようになった。「おはよう、たま」「今日もかわいいねぇ」「どうも」「私は?」「かわいいって言わなき
2021年9月30日 18:59
時は世紀末。ある街に無法者の集団がやってきた。「おい。この街に頬に十字のあざがあるやつが逃げ込んでこなかったか?」 街の代表者である小太りの親父がむっとしたまま答える。「知らんな」「少し探させていただけないか」「貴様らのような集団を街に入れるわけにはいかん」「お前らに選択肢はない。こちらはできるだけ穏便に事を済ませたい。奴隷がひとり逃げたんだ。探させてくれるだけでいい」 無法者たち
2021年9月11日 00:46
この記事では小説を書いていくのだけれど、今回は少し特殊な形式を取ろうと思う。 それは何かというと「作者の自己主張が強すぎる三人称形式」。 つまり、物語の合間でしょっちゅう作者が出てきて、自分自身の感想を語りまくる、という形式。 私はもともと小説より随筆や感想文といった類の文章を書くのが得意。空想をするのが好きで、その内容を小説にしたいと思うことは多々ある。だがどうにも、一般的な小説の形式