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書評 坂月さかな作品集プラネタリウム・ゴースト・トラベル  坂月 さかな  その美しい青、童話のようなお話はとても心地よい時間を提供してくれます。

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宇宙を旅する人の物語
銀河鉄道999よりも少し緩くて
それでいて童話よりかは綺麗で
心に沁みる物語群

この作品集には「星旅風景」 「不眠少年 月へ行く」「星旅少年」「トビアスたちの旅」の4作品が収められています。

青、青、青・・・宇宙の青の世界
見ているだけで幸せになる

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宇宙服の話しと塔の話しが良かった・・

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屋さんに旧式の宇宙服が飾ってあるのですが
売り物ではないのです
理由を聞くと旧式だからとか、フォルムがカッコいいとか
これ凄いでしょ、みたいに見せたい感覚
それで飾っている
それとも過去の遺産を他の人にも知って貰いたいのかな
何か、よくわからないけどわかる話しでした。


塔の話し・・・

人が塔になった・・・という話しを黒い帽子の人に聞いて
訪ねて行くのですが・・・
クリームケーキを売っている店があり美味ーーー
テーブルが海の中にあるのです
海が美しすぎる・・・
塔に上る。そこからの景色は最高。
でも汚染が進み、ここにいつかは住めなくなる
ケーキ屋の人に昔話のことを聞くと別の話しを教えて貰う
塔に関する話しは色々あるとのことでした
黒帽子を売ってた
この帽子を買った人が、自分の話しを創作し
この塔に人を集めている・・・
つまり、話しはその話者の鏡
その人が見たい世界
この絶景を見て感じたこと
帽子を買って行った観光客が他の人に
創作の話しを作って話していたという
何かいい話しでした。

星旅人の台詞を最後に紹介します。

たとえ何かが終わったとしても・・・
別の何かがはじまって
形を変えて続いていくものもあると思うから
僕はそれを確かめたいんです


2021 6/5



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