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感想 漫画 人間とは何か? マーク・トウェインの人間とは何かを漫画化したもの。




衝撃的すぎて思考停止になりかけた。
正直に言うと理解できない。腑に落ちない。

これは、ソクラテスの問答に似ていて
年寄りの男と青年実業家の問答によって成立しています

まず、タイトルの人間とは何か?

人間は機械です

と老人は主張する
さらに、老人言います。

「人間とは自己欲求を満たす機械に過ぎない」

困っている老女を助けたエピソードが出てきます。
青年は、善意の存在を主張するが

老人は、自己欲求を満たす機械に過ぎないと言い切ります
つまり、金を渡さなかった時、そのことで彼女は死ぬかもしれないと彼は夜に悩む。でも、金をあげたことで安心して寝れるというのです。自分のために金を困っている人にあげたということです。

人間、自分自身の欲求が第一

人を救助する場面。 ・・・助ける?・・・助けない?救助活動を通して「他人を助ける」という自己欲求を実現している

人間は自らの承認を求めて動く単なる機械に過ぎない

さらに、年寄りは言う

人間には愛も憎しみも何もない
そんな名称をつけているから本質が見えなくなる

あるのは主衝動だけ
満足したいという機械的な心だけ

愛も憎しみも慈悲も貪欲も善意もみーんな自己陶酔だ。自己満足だけが私たちの原動力であり機械と変わらないんだよ


人間は善悪どちらにも傾く存在である。
環境の影響でいつでも変わる
文学や発明についても言及しています
シェークスピアの文学すら、そこにオリジナリティはないと断言しているのです

人間というものは、外部からの影響力のみにより作られる。人間が自分で生み出すものは何一つない。一つの意見、ひとつの考えさえ生み出すことはできない。


つまり、色んなものの集合体
インプットしたものの中から、何かの形を得て押し出されていく生産物みたいな印象
それってaiと同じじゃんと思いました。

気になったのは、【人間は自己満足の奴隷】
という話しだった。
人間の行為の源泉にあるのは自己満足であると本書は言っている
善意や悪意ではなくて、人に何かをする根源的な目標は自分の満足に起因するらしい
そのために人は機械的に行動するのだという。

人間も動物も機械だ。人間にも動物にも真にオリジナルな物など作れはしない、すべては昔からのコピーの累積だ。人間が自由意志と錯覚しているものは自由選択に過ぎない。人間の行動の根本原理は自己満足である。


人間機械論なのだと思います。
チャットgpt関連の読み物を流し読みしていると、同じような考えにいきあたります。aiは、そのうち、人のやれることのほとんどをやれるようになるという話しです。その根拠が人間機械論。人間の思考はあらかじめ人類の経験dnaや環境によって影響を受けたインプットされた知識や条件、常識に左右されて自動的に形成されるという考えです。まるで自動的、機械みたいに人の中から、それは産まれるということなのですが、それはaiと構造が同じ、Aiはインプットされたデーターを統合し判断し答えを導き出すからです。理屈はわかるのですが、うまく言えないが、何か腑に落ちない。

人間は機械だという考え方には違和感を感じます。











2023 5 4



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