感想 日本の税は不公平 野口悠紀雄 政治家は非課税、庶民は増税。自民党裏金問題の本質は「税の不公平」だ!。
本書のモチーフは、一言で言うと自民党の裏金問題は脱税だということです。
フランス革命は税金の不公正が原因で発生したとも言われています。
議員は、もともと、かなり税制面で優遇されていて、かなりのところで非課税となっています。
これ問題だと思う。
国が支払う金であれ、必要経費であれ、国民はみんな税を払っているんだから、議員も払うべきです。
それで問題は解決です。
裏金は隠していた収入なので税金逃れ。
つまり脱税です。
岸田政権のごまかしについても触れています。
少子化対策、防衛費増額について、国民に増税せずにやると説明しているが、無理。
つまり、後で増税するけど今はごまかしているだけということです。
そもそも防衛費は微妙だけど、少子化対策なんてバラマキで効果が薄いのだからする必要ないと個人的には思う。
少子高齢化にともない社会保障費がたくさん必要になり、国民負担率は50%を超えるとのこと、消費税を12%にしなければどうにもならないと著者は言っています。
政府は2000万の貯蓄がリタイア後に必要と計算しているが、年金の実質的な減少やインフレを考えると3700万じゃないかと主張しています。
リタイヤ後の資金の確保ということでNISAが増額されました。
NISAについては著者は完全否定です。
日本は金を貯蓄し投資はしてこなかった。貯蓄から投資へという考えは間違っていると著者は言っています。
米国などは貯蓄率はそんなに多くなく、ほとんどが投資資金だと言われています。日本は国が年金や社会保障や生活保護で暮らしを守ってくれるぬるま湯国家なので、それを欧米並みの意識に国は変えたいのだとは思うのですが、友達などの話しを聞くとNISAの金額は少なく屁のツッパリにもならんとのことでした。個人的には制度としては間違ってないと思うが、トータル金額が少ないと感じる。絶対に投資は儲かるわけではないのですから、せめて現状の倍にして欲しい、でないとなかなか60までに3700万は貯まらない。
たしかに、指摘されそうかと感じました。
年をとっても働きたい人はいる。そういう人にとって、今の制度は不利です。働く年寄りにも不利にならないように制度改革が必要だと思います。
著者はふるさと納税も完全否定ですね。
僕もそう思います。
これでは、税が一部の人気自治体に集中してしまうからです。
地方の特産品を扱っている企業が利益を得るということは資金還流という原則においても有効な手段ですが、著者の主張もわからなくもない。
2024 3 30
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?