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感想 世界インフレ時代の経済指標  エミン・ユルマズ インフレの原因と今後の動向。経済指標の見方を示した経済関係の本です。



著者は、トルコ人で日本で活躍する経済アナリストです。
株やFXのストラテジストだが、知識は豊富だが、彼の予測はほぼ外れるとの逆神として一部の人たちからバカ扱いされている人です。
少し斜に構えて読んでいたのですが面白かった。

本書の内容は二つ
インフレの話しと、経済指標の見方です。
経済指標のほうは、知っている内容が多く復習として読ませてもらいました
インフレの話しのほうは知らないことが多く楽しかった

アメリカの経済指標が大切になる。世界はアメリカを中心に回っているから。

雇用統計という指標についてだけ書きます。
他については、本書をお読みください。

・雇用統計が大切 第一金曜日に発表 最重要指標 タイムリーな指標 レポートが詳細 

仕事を探しているのに見つからない人が失業者 仕事探しを諦めた人はカウントされない

非農業部門雇用者数が大切 20万人増なら好調 

良い場合債券価格下がる 金利上昇 債券価格下がる 金利低下 債券価格上がる 景気の位置に左右される

為替は直に反応 

ADP雇用統計 2日前に雇用統計がだいたいわかる


米国を中心とした12個の経済指標を読み解けば、相場の大局観を掴むことができる。


インフレの話しは面白かった。

日本ではずっとデフレだったので、このインフレは厳しい。
このインフレの原因は、アメリカの金融緩和政策。つまり、ドルを大量に増やし金融危機を逃れたためだと説明されていました。パンデミック対策ですね。

そのインフレが、日本でも、このまま続くのではと著者は言っています。

その理由は、企業の中国離れがあります。
日本への生産拠点を移動する傾向が顕著です、例えば熊本の半導体工場とか・・・
それにより賃金のupの可能性あり
これは国策でもあります。

もう一つの理由は、日本の多額の借金にあります。
物価がインフレのほうが有利なのです。物価が上がれば借金は薄れていく。
政府としては極度のインフレは困るが、この程度のインフレならば許容の範囲
というか歓迎であるというのが
著者のインフレがこれからも続くという意見の結末でした。

日本は、量的金融緩和のつけ、新冷戦、日本の財政赤字などの要因から、本格的なインフレ時代を迎えつつある。



インフレが毎年続くと、資産価値は目減りしていきます
投資などを行い資産の減少を防ぎましょうということでしょうか

現金の価値が相対的に上がっていたデフレ時代とは異なり、インフレ時代においては現金の価値は目減りしていく。よって資産運用が大事になる。大局観を養い、「経済指標」を読む力を身につける必要がある。


2023 10 15



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