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感想 皇女アルスルと角の王  鈴森 琴 日本のファンタジー作品も海外作品に比べて遜色ないと思えた作品。

世界観が秀逸です。
細部まで練り込まれていて神経がよくいきとどいている。

アルスルは王の三番目の娘である。
しかし、残念な子供なのです。
だから、父王にも母にも愛されていない。

そんな彼女に父王殺しの嫌疑がかかり
親類のいる枝城に送られる。

その城を支配していたのは、一族の人たちではなくて
人外だった。
人外とは、人ではないという意味。
獣だ。
この世界では、人以外に獣も人語をしゃべり普通に暮らしている。
特に、犬と猫は人間の手下として活用されていた。

城にいた人外は、リサシーブ。豹の人外で、予知能力がある。
父王が王になれたのは、この人外のおかげだった。

あらすじを、ざっくり話すと、走訃王という馬の人外の王。
こいつは圧倒的な強さがある。
こいつとアリエルとの戦いの物語です。

絡んでくるのは、リサシーブの予言や思い。
その目的。
父王の死の背後には、この影の実力者が関わっていた。

父王の指輪を飲み込んだアリエルは
走訃王のターゲットになった。
その指輪の原料は、走訃王の恋人の身体だった。

それぞれの思惑が絡みつつ
悪と化した走訃王と戦うという物語。
走訃王を倒す武器を得る道のりとか
そのバトルとか
ワクワクドキドキが止まらない冒険小説。




2022 7 10
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