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うずくまる、休日


この前の日曜日の朝、起き上がることが出来ず『あ~あ、また来たか』とうなだれしばしそのまま床に臥す

トコブシ食べたいなあ、こんな日は鮑よりトコブシを。。。

なんて言うのは今言える冗談でこのときばかりは食欲がまったくないので何も食べない

何も食べず、お水だけをちびちび飲んで部屋の片隅でじっとしていた体調の悪いときの猫のように過ごす

半年に1度ほどやって来る、久しぶりのこの感じ

いつもはGWに1日ほど寝込んだりするが、今年は体調はすこぶる良く、気の滅入るようなことも少なくて大変ごきげんに調子に乗って過ごしていたが、ここへ来てそれはやって来た

若い頃に比べると頻度も程度もずいぶんマシにはなったけど、こうなると寝ていることしか出来ないので全部諦めて良くなるまでおとなしく過ごす

じっと我慢の子であった

『だいごろー』『ちゃーん』

熱でも出てくれたなら悪いものが出ていきそうなものだけど、ここ20年コロナワクチンの接種以外で発熱したことがない

(ファイザー2回、モデルナ1回、いずれも明け方から熱がどんどん上がり解熱剤も効かずまる2日床に臥していた

周囲の方々のコロナ感染の様子を聞いていると程度が軽い方ばかりだったので、いっそのことコロナに感染するほうが楽なのではないかという不謹慎な考えが頭に浮かぶほどしんどかった

一瞬でもそんな事考えて医療従事者の方々や感染してしんどい思いをなさった方、ごめんなさい)

お医者さんに診てもらったり、鍼灸に通ったりしていたが結局のところ『心も体もリラックスして休養する』しかないことがわかって、全部その日は諦めて過ごす

ただでさえ遅い朝、のろのろと何とかお布団を上げ顔を洗いパジャマからほぼ同じレベルのヨレヨレのいつもの部屋着へと着替えをする

体調が優れないからヨレヨレなのではなく、平常運転の部屋着がそうなので『おすそ分け持って近くまで来たので下まで降りてきてくれる?』なんて連絡が来たらもう大変

ガチの部屋着から少しマシな部屋着に着替え髪を整え部屋を飛び出すという体たらく

今回は吐いたりもしてないがスポーツドリンクとかはこういう時甘さが気になって飲めないし、頭痛も軽いが眠たくて仕方がないので、結局床にお座布団を並べてうとうとうとうと

背中も腰も痛いし床にはみ出た部分が冷たくなってくるしお布団敷いたままでも良さそうだけど、ある瞬間突然やって来る『大丈夫』の合図に備えて、ただうずくまる

辛いことや悲しいことだけではなく、心が大きく動くことが多かったり、体力が充実しすぎて動き回ったりし過ぎが重なった時

そう、よくも悪くも大きな感動と過剰な運動による疲労

普段『自分の世界』という凪だけで生きている私にはここのところの久しぶりの知人からの相談事や思いがけない再会、嬉しく新しいつながりなど重なりに重なって大海原を全力で泳いでいたような日を過ごし、月だ蛍だ朝に夜にと歩き回っていた

『夜』という時間も好きだし楽しみは削れない

全力であほなんです、本当に

何もせずずっとうずくまること数時間、午後18時43分『もうだいじょうぶ』という感覚とともに体が軽くなりお腹がぐぅと鳴り響く

眠りすぎてまぶたは重たいけれど、顔を洗い洗濯をまわしながら軽く部屋の片付けをしてお茶を淹れて飲む

ここからは残りわずかではあるが何事もなかったかのようにいつもの日曜日の夜を、やや食糧不足を感じつつも過ごし、いつも通り寝て、起きて、月曜日を始める

たまにはこんな休日も良いかなと思いながら、こんなお菓子あったなーって思い浮かべていたのはこれ ↓

365日和菓子暦
菓子ひなみの5月30日のお菓子は『うずくまる』
365個紹介するので季節や日にちにピンとこないものもある
剣道のときする蹲踞(そんきょ)の「蹲」─うずくまる




 


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