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ドラゴンのエッセイ

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#連載

【ある障がい者の経験談】八方塞がり完結編

 突然だが、俺の身長は162か3センチである。体重は47〜49キロを行ったり来たり。俺には適正体重というのはよく分からないが、一般的に見ればおそらく太ってはいないはずだ。むしろ痩せている部類に入ると、母などは言う。
 しかし俺は定期的に、ダイエットしたい衝動に駆られる。体型で悩む全ての方から殺害予告が来そうだが、真剣に悩んでいる。
 そう。今回の八方塞がりはずばり「体重」についてだ。

 幼少期か

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【ある障がい者の経験談】八方塞がり

 冒頭から言い訳がましくなって申し訳ないが、俺だって働きたくないわけではない。就労支援施設に円滑に通うための努力は、日々している。
 その最たる例がお手洗いだ。「差別と悪意」に登場した施設Bを覚えているだろうか? Nさんと出会った場所である。そこで俺はある男性スタッフからこんなことを言われた。
「スタッフの手を借りずにトイレができるようになってくれたらいいのに」。
 当時施設Bには男性スタッフは1

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【ある障がい者の経験談】最近のフラれた話

 これを書くのには勇気が必要だった。端的に言うと好意を寄せていた女の子にフラれてしまったのだ。それを認識したのはつい最近である。

 彼女との出会いは4年ほど前だった。Xで友人を作ろうと何人かにアプローチをかけたところ、快く相互フォローしてくれた人の1人だった。
 好意を持ち始めたきっかけは、正直よく覚えていない。しかし彼女がとても優しかったことははっきりと覚えている。俺が「自分は障がい者だ」と告

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【ある障がい者の経験談】他人と向き合う覚悟

 俺の25年の人生経験で、確信したことがある。障がい者に関わろうとする人間の9割が4パターンのいずれかに当てはまるということだ。
 ひとつは、仕事。就労支援施設のスタッフ、特別支援学校の先生、あとは、相談員さんや医者などだ。「仕事じゃなければ障がい者の相手なんかしたくない」と、俺の前で平然と言ってのけるような人も多くいた。
 2つ目は、同情や憐れみ。こういうタイプの人間は、二言目には「こんなふうに

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