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エリートのサムライ戦士たちを見ながら、結局ヤクルトが好きだと思う 【11/15 日米野球○】

「てっぱちの調子がこのまま来シーズンまであがらなかったらどうしよう・・・!!」と半泣きでオットに言うと、「今何月だと思ってるの・・」と冷たく返された。

「松山連れてく?いやさすがにおつかれのてっぱちに非情だよな。いやそもそも私は去年、春のキャンプはまだしも秋にキャンプする必要ってあるのかねそれはとりあえずきっつい練習だけしとけばいいっていう日本の部活の悪しき習慣の名残ではないのかね、・・・とか言ってたよね?」

と矢継ぎ早に話してオットを見ると、飲み会帰りのオットは机に突っ伏して寝ていた。信じられない。こんなに切実な問題を抱えているのに。まあとりあえず私が何を言ったところでてっぱちは松山にはいかないけど。

もう今日なんて、すっかり安心してサムライの試合を見ていた。2回表に山賊たちが4点を取ったっきり、すっかり打線は沈黙してしまっていたけれど、「あーまあなんとかなるでしょう、うん。とられてもとりかえすでしょう、うん。」みたいな気持ちになっていた。

ヤクルトの試合なら、「そんなことしてる間にあっという間に4点取られるんやでピッチャーがんばってるんやから早く追加点打ってあげて・・!」と、ハラハラするパターンなのだけれど。

この6試合を通して私は、やっぱりこのサムライ戦士たちはエリートだわ・・!と、思い知った気がする。私が祈ろうが祈らまいが、ノーアウト満塁から、ちゃんと点を取ってくれるのだ、このエリートたちは。

チャンスでクリーンナップがさっぱり打たなかったり、最低限の犠牲フライがあげられなかったり、そういうことをしないのだ、エリートたちは。

一方、ヤクルトときたらその真逆で、なんならあっさりノーノーを献上する。こうなると、「ダメだ私がちゃんと祈らなきゃだめなんだ・・」という気持ちになってくる。ほっとけないのだ。ダメ男というのは。(ダメなのはダメ男か私かどっちなのだろうか)

だから、てっぱちの打席だけは祈るように見ていた。この全くハラハラしない試合において。

そしててっぱちは、代打で呼ばれた一死1,2塁のチャンスで、ゲッツーに倒れた。チャンスでゲッツーに倒れるという今シーズン見た数々の名場面が走馬灯のように頭をめぐり、私は深く頷いた。泣きたい。

だけど私は思った。もちろん侍ジャパンを応援していたけど、それでも私は結局、なんだかんだ、とにかく、てっぱちを応援していたのだな、と。あの打席が思った以上に、なんだか悲しかったのは、つまりそれだけてっぱちを見ていたからだ。

あの場面で力を出し切るには、長いシーズンで調整するのとは、また違う難しさがある。短期決戦でも勝負強さを発揮できるようになるというのは、たぶんこれからの課題だ。

それでも私は結局、この日米野球を通して、「あーあ、チャンスで打てなくても最低限ができなくても無死満塁から一点も入らなくてもなんでもヤクルトが好きなんだな」ということをしみじみと感じさせられた。

もちろん、サムライ戦士たちを見ながら、こんなスターたちがみんなヤクルトだったら最強だな!と何度も思った。味方のギータはあまりに心強く、味方の菊池の守備には惚れ惚れし、味方の永遠のアーチはどうもスター性があり、味方のキャノン砲はてっぱちのピンチまで救ってくれた。

でもやっぱり、(もはやそんなのは当たり前だけど)私はそんな人たちと戦う、完璧ではないヤクルトが好きだ。

たった一人でその大きな舞台に立つてっぱちを見ながら、いつもの9人分の祈りをてっぱちただ一人に込めていた。あのチャンスがいかされなくったって、代打やDHがうまくいかなくったって、やっぱりてっぱちは私たちのスターなのだ。チャンスで打てなくても最低限ができなくても無死満塁から一点も入らなくてもなんでもヤクルトが好きなのと同じように。

なんであんなスターたちを見ながらヤクルトに思いをはせるのかもはやよくわからないけれども、まあ仕方ない。

おつかれさま、サムライのスターたち、おつかれさま、私たちのスターてっぱち。

そんなわけで、日米野球も終わった今、改めて明日起きたら3月になっていますように、と、願っています。

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