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今日だって、今だけのチームの試合を楽しみに【7/2広島戦◯】

※写真はおなじみ戸田の土手です。

負けても、負けても、どれだけ負け続けても、それでも、試合が始まる時間が近づくと、今日もわくわくしてくる。ご飯の支度も早めに終えて、むすめを習い事に送り、お風呂をため、18時に備える。

マツダの試合はいつも、辛い記憶がつきまとう。大型連敗の初戦、うめちゃんのセーブ失敗、石山のサヨナラ、そして今日は赤く舞う傘。それでも、何にしても、そこで始まる試合が楽しみで仕方ないのだ。それはスポーツ観戦というものの、何だか不思議な側面だなと思う。(まあ、赤い傘に関しては、企業(じゃなくて球団か。)としてのこう、危機管理というか風潮を読む力、声を聞く力とセンスにあまりに欠けているな、というのが個人的な感想です)

ずっと苦しんでいたライアンは、前半得点圏にランナーを進めながらも、ピンチをしっかりしのいでいた。とにかく「得点圏にいるランナーは全員もれなく返す」というのがここのところのヤクルトの守備だったので、それだけで私はすごいものを見た気がしてしまう。(ついでにこちらの得点圏にいるランナーは意地でも返さないのが昨今の風潮である。)

むすめの習い事が終わるのを待ちながら速報を見ていると、なんと中山くんが今日も元気にホームランを放っていた。なんとまあ。と、私はにやにやしてしまう。

ルーキーの打つその1本は、あまりに眩しい。結局昨日は、このルーキーの1本と、相手エラーによる1点と、9回に代打で呼ばれた、育成出身の大村くんのプロ初ホームラン、その3点でつかんだ一勝だ。

それは明らかに、去年のおじさんたちが躍動しまくってつかんだ一勝とは違う。チームの色は、今年少し色を変えている。全てはつながっているのに、ひと続きなのに、それでも、何もかもは移り変わってゆく。そこには少しだけ、さみしさに似たものがつきまとう。

でも、その中でもエイオキは元気に猛打賞を見せる。雄平は今日も代打でヒットを放つ。そしてぐっちは二軍で毎日毎日バットを振り、慎吾もハタケも打ち続ける。

時間は止まることなく進んでゆく。年齢はずっと積み重なってゆく。それは例外なく、終わりに向かってゆくことを表す。誰しも同じように、平等に。

でもその止まることのない時間の中で、何ができるのか、どう過ごすのか、考え続けて、そのつながりの中でしかできないものを見出していく。積み重ねの中でこそ見えるものの価値を知っていく。それは、必ず強さになっていく。それがきっと、生きることだ。

いつかまた、今日のマツダでのこのささやかな一勝を思い出して、あの日ライアンが好投して、エイオキは元気で、ぐっちはまだファームで調整中で、てっぱちと村上くんは少しもがいていて、まだルーキーだった中山くんは筋肉ムランを放っていて、石山がしっかり抑えてくれていたんだよな、と、きっと懐かしく思う。ヤクルトはばかみたいに弱かったけど、でもたまに希望のかたまりみたいな試合を見せつけてくれてたんだよな、と。

そういう試合があるからまた、負けども負けども、次の試合を楽しみに待つのだ。今年しか見られない、今年だけのこのチームの試合を。


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