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忖度なしの栄養学の要約と読んでみた感想

はじめに

NEXTFIT Kentoさんの著書『忖度なしの栄養学』を解説します。

最近ではYouTubeなどで栄養学について語られていますが、ほとんどが個人の経験則をもとにしたものばかりです。

しかし、この本ではエビデンスをもとに栄養学をまとめています。エビデンスをもとにした栄養学を学びたい人にはおすすめの1冊です。

こんな人におすすめ!

  • 栄養学を学んで効率的に筋肉をつけたい人

  • ダイエットで何を食べればいいか分からない人

  • 食事を変えて筋トレの効果をさらにアップしたい人

  • エビデンスをもとにした栄養学を学びたい人

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■押さえておくべきカロリー収支の原則

・カロリー収支と体重の関係

「◯◯を食べれば痩せる」という情報を聞いたことがある人は多いと思いますが、あくまでもカロリーの原則を守った上での話です。痩せるために食べたほうがいい食材があることは間違いありませんが、「カロリーの原則」が大前提になります。

減量したい=摂取カロリー<消費カロリー
筋肉をつけたい=摂取カロリー>消費カロリー

ちなみに消費カロリーには大きく3つあります。
基礎代謝:約60%(寝ていても消費されるカロリー)
活動代謝:約30%(運動によって消費されるカロリー)
食事誘発性熱産生:約10%(食事を消化する過程で発生するカロリー)

ダイエットにおいてはこの中で基礎代謝を上げることが最も効果的と言われています。

・PFCバランス

PFCバランスとは、P(タンパク質)・F(脂質)・C(炭水化物)の割合のことです。

一般的な人に理想的なPFCバランスは以下の通りです。
タンパク質:13~20%
脂質:20~30%
炭水化物:50~65%

※余談
脂質1gが9kcalだから、体脂肪1gが9kcalではないです。
体脂肪は8割が脂肪で2割が水分。体脂肪1kg=1,000g×9kcal×0.8=7,200kcal
体脂肪1kg減らすためには7,200kcalアンダーカロリーにすればいいということになります。

・危険なカロリー制限



過度なアンダーカロリーはNGです。極度の空腹感、睡眠障害、基礎代謝の低下、倦怠感など生命の危険を感じてしまう可能性があります

2011年に発表された研究によると、カロリーを著しく減少させると食欲を増進させる「グレリン」というホルモンの分泌量が増えてしまうとのことです。

その結果、一時的に痩せてもリバウンドにつながりかねません。


・ローファット vs ケトジェニック


結論:短期間の減量ならケトジェニックです。糖と水分が結合したグリコーゲンが一気に現象するため、体脂肪と体水分量が一気に減り、数字(体重)が一気に落ちます。

しかし、トータルで見ると日本人はローファットがおすすめです。

9つの項目で比較しました。

・筋力
ローファットが優位です。80名の被験者に対する調査によると「斤量の維持を実感した減量は?」という質問に8割がローファットと回答しました。

・食事管理
ローファットのほうが楽です。日本人は主食が米のためです。

・コスト
ローファットのほうがコスパがいいです。

・体臭
ケトジェニックはケトン臭という甘酸っぱい匂いを発することがあります。

・ストレス
人によります。ご飯やラーメンが好きな人はローファットが辛く、脂が多いお肉が好きな人はローファットが辛く感じます。

・どちらが続けやすい?
ローファットのほうが続けやすいです。糖質を長期間減らすと筋トレのパフォーマンスが著しく低下する可能性があります。

・チートデイ
ケトジェニックはチートデイには向いていません。糖質を大量に入れるとケトーシスではなくなってしまうためです。

・減量中に選ぶべき炭水化物

重要になる指標が「GI値」です。同じ炭水化物でも血糖値の上昇具合が違うことを数値化したものです。

GI値が高ければ、血糖値が短い時間で上昇し、脂肪が増えてしまいます。

主食とされる炭水化物のGI値は以下のとおりです。

・白米:84
・玄米:56
・オートミール:55
・そば:59
・パスタ:65

GI値の観点で炭水化物を選ぶとしたら、「玄米」「オートミール」「そば」がおすすめです。

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■最短距離で進む減量のための予備知識

・脂肪燃焼サプリの真実

「これを飲めば痩せる!」といった脂肪燃焼サプリがあるかもしれません。しかし、そんな魔法のようなサプリはありません。

先ほどお伝えした「カロリー収支」と「PFCバランス」が正しくできているうえで脂肪燃焼を補助するためのものだからです。

ダイエットの補助にはなるので、摂取すること自体はいいと思います。

・優先順位の高いファットバーナー3選

ファットバーナーといえば、「CLA」「カルニチン」「アルファリポ酸」などが有名です。

ここでは、あまり目立たないが実は体脂肪の燃焼が期待できる栄養素を紹介します。

▼ビタミンB2

体脂肪はエネルギーとして使われることで、その総量が減ります。

ビタミンB2は体脂肪をもとにエネルギーを作り出すために絶対に無視できない栄養素です。体内でつくることができないので、食事などで補う必要があります。

ビタミンB2は海苔やナッツ、うなぎ、レバーなどの食事やサプリメントから摂取するのがよいでしょう。

▼ヘム鉄

摂取したビタミンB2が体内で働くときに必要となる栄養素がヘム鉄です。ヘム鉄は、脂質の代謝に欠かせない酵素を運搬するなど重要な役割を担っています。

ヘム鉄は食事から摂ることも可能ですが、体内に吸収されるパーセンテージが低いのでサプリメントを選ぶ場合は「キレート加工」など吸収されやすいようになっているものを選ぶのがいいです。

▼EGCg

馴染みのない栄養素かと思いますが、EGCgは「緑茶」に含まれる「カテキン/ポリフェノール」です。

緑茶の主成分であるカテキンを400~600mgの摂取を3か月続けると、体脂肪が900g減少するというデータがあります。

「カテキン/ポリフェノール」を摂取することで、脂質のエネルギー化をスムーズにできるためです。

しかし、緑茶のカフェイン量を考慮すると多くても1日1~1.5Lが上限になります。もちろんこの量はカフェイン耐性によって変わります。

・良い脂質と悪い脂質

不飽和脂肪酸が体に良くて、飽和脂肪酸が体に悪いと言われています。しかし、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のバランスが大事です。

どちらの脂肪酸も役割を持っているため、不飽和脂肪酸ばかりを取れば良いということではありません。

脂質の構成
┗飽和脂肪酸
┗不飽和脂肪酸
  ┗一価不飽和脂肪酸(オメガ9)
  ┗多価不飽和脂肪酸
   ┗オメガ3(EPA、DHA)
   ┗オメガ6

オメガ3は体脂肪の減少に効果があるという研究もあるので、積極的に摂取をしたいです。特にEPAにはその効果があると多くの研究で報告されています。

通常の食事で摂取するのが難しいので、サプリメントで摂取するのがよいです。

ダイエットによく活用される「フィッシュオイル」はDHAがメインでEPAがおまけのようなものが多いです。フィッシュオイルを選ぶ際はEPAとDHAの比率を見るようにしましょう。

理想としてはEPAがDHAの倍以上入っているものが望ましいです。

※余談
アーモンドはオメガ6、9がほとんどでオメガ3がほとんど入っていないので、無理して摂取する必要はありません。

・減量中の筋分解を抑える

痩せたいと思っている人の多くは、カッコいい体を手に入れたいと思っているでしょう。そのためには、「筋肉」をできるだけ残しながら大脂肪を削ることが大事です。

そのためにやるべきことを紹介します。

▼血中アミノ酸濃度を高める

筋肉を作るために欠かせない材料が「アミノ酸」です。血中のアミノ酸濃度を高めることで筋肉の分解を防ぐことができます。

血中アミノ酸濃度を常に高めるためには、こまめなタンパク質の摂取が必要です。研究の結果によると2~3時間毎に20g以上の摂取が望ましいとされています。

▼長時間の運動は控える

長時間の運動は筋肉を分解を促すホルモンである「コルチゾール」の分泌を活性化させてしまいます。

25分間と75分間のトレーニングを比較した場合は、後者のほうがコルチゾールの分泌量が20~30%ほど多かったという研究結果もあります。

「何分を超えるとコルチゾールが分泌される」ということはトレーニングの内容や人によって変わるので、断言はできませんがある程度決めた時間のなかで追い込むことで、コルチゾールの分泌を抑えることができます。

▼過度の空腹はダメ

食事の間隔が7~8時間空いてしまい、過度な空腹を感じているとき身体は筋肉を分解し、エネルギーとして使おうとしてしまいます。

食事の間隔を空けすぎずに3~5時間くらいの間隔で食事を摂ることが理想です。

仕事が忙しくて時間がない人はプロテインなどサッと済ませることができる食事でもよいです。

▼不規則な睡眠習慣と睡眠不足

不規則な睡眠習慣と睡眠不足はコルチゾールの分泌に大きな影響を与えます。1日徹夜しただけでコルチゾールの分泌量が著しく増加したという研究もあります。

人にはよりますが、最低でも7時間の睡眠時間は確保したいです。

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■運動パフォーマンスを最大化する

パフォーマンスを最大化するためにおすすめの栄養素はこちらになります。

・運動パフォーマンスを高める栄養素

▼カフェイン

カフェインの効果は以下のとおりです。

強心作用:心臓が血液を送り出す機能が高まり、栄養や酸素を筋肉に速やかに供給

覚醒レベルの向上:交感神経が優位になり、パキっと目が覚めた状態になる

体脂肪の減少:脂肪酸の分解を活性化してくれる

▼クレアチン

クレアチンは多くのトレーニーが摂取しています。5gのクレアチンを食事から摂ろうとすると牛肉1kgやマグロ1.5kgと現実的ではない量になるのでサプリメントから摂取する人が多いです。

クレアチンの効果は以下のとおりです。

挙上重量の向上
回復力の促進
筋肥大のスピードアップ
筋肉痛の改善

▼電解質

神経のサポートや筋肉の収縮など非常に重要な役割を担っています。

体液中には多くの電解質が含まれており、「ナトリウムイオン」「カリウムイオン」「マグネシウムイオン」「カルシウムイオン」の4つは筋肉が収縮する際に特に大きな役割を果たします。

このどれかが足りないと筋肉は十分に収縮することができないのです。

・プレワークアウト

プレワークアウトとは、トレーニング前に摂取する栄養素のことです。

以下のサプリメントがおすすめです。

▼シトルリン&アルギニン
トレーニングの30〜1時間前に摂取をします。血液の通りが良くなり、筋肉に栄養を供給できるようになるためです。

また、パンプ感もアップします。

私自身も体感がかなりあります。飲んだ後のトレーニングはかなりパンプします。

▼ベータアラニン
ベータアラニンとは体内でも作られる非必須アミノ酸です。具体的なメリットは以下のとおりです。

筋出力の維持:ISSNのサプリメントレビューにおいて、パフォーマンス向上目的の栄養素として、一番高い評価を受けています。

疲労回復:
体内に蓄積された疲労を排出するという研究結果があります。

覚醒レベルの向上:
肌がピリピリするような感覚で物理的に覚醒レベルを上げます。

▼アグマチン
ほとんどの方が聞いたことがない栄養素だと思います。

血管を柔らかくして血液の通り道を拡張することで高血圧を抑制することができます。また、インスリン感受性を上げる働きもあり、筋肥大においては魅力的なメリットがあります。

トレーニングの30~1時間前にアルギニンとシトルリンとアグマチンを1対1対1で摂取するのがおすすめです。

▼理想の一例のプレワークアウト

・BCAA:7~10g
・カフェイン
・ベータアラニン:2,000~3,000mg
・チロシン:1,000mg
・クレアチンHCL
クレアチンにはモノハイドレートとHCLがあるが、HCLのほうが摂取してから効果が出るまでのスピードが速いです。HCLはローディング不要です。
・アグマチン:750mg
・シトルリンマレート:6,000mg

・イントラワークアウトドリンク

イントラワークアウトドリンクとは、トレーニング中に摂取するドリンクです。摂取すべき栄養素は以下のとおりです。

▼糖質

血液中のグルコースを補い、筋グリコーゲンをセーブします。トレーニング中のエネルギー切れを防ぐことが期待できます。

▼BCAA

血中のアミノ酸濃度を高めることができます。EAAは初めに肝臓で代謝するのに対して、BCAAは肝臓ではなく筋肉に代謝する酵素があります。

もしEAAを10g摂取する場合は、そのうち7gがBCAAであることが理想的です。

▼電解質

筋肉の収縮をトレーニング後半まで落としたくない場合は、電解質はトレーニング中に摂取しておきたいです。

トレーニング開始時に摂取をしていても、ハードなトレーニングをすると汗で体外に流れてしまいます。なので、トレーニング中にも摂取するのがベストです。

最低でもこれくらいは取った方が良いです。
ナトリウム50mg以上、カリウム200mg以上、マグネシウム100mg、カルシウム40mg以上

マグネシウムとカルシウムを2対1で吸収率が高まります。
電解質パウダーや粉のポカリスエットを濃いめに溶かすのがおすすめです。

・ポストワークアウト

ポストワークアウトは、トレーニング後に摂取する栄養素です。トレーニングで筋グリコーゲンが消費された後に、「筋グリコーゲンの回復」をしないと翌日以降のトレーニングでパフォーマンスが低下する原因になってしまいます。

トレーニングの直後が最も良いタイミングです。1988年に発表された研究によるとグリコーゲンを枯渇させた直後に補充した時と2時間後に補充した時では、グリコーゲンを枯渇させた直後に補充した時のほうがグリコーゲンの再合成率が最大で50%優位になっています

▼適切な糖質摂取量

一般的な男性が体内に蓄えられる糖の目安として、筋グリコーゲン400g、肝グリコーゲン100g、血中10~20gとなります。
※筋グリコーゲンは筋肉量によって変わりますが、肝グリコーゲンの量はほとんどの人が同じです。

すべて糖を使い切った状態でも、その合計の数値以上を摂取すると体脂肪に変換されてしまう可能性があります。

ISSNの研究結果によると、トレーニング後30分のうちに体重×1.2gの糖質を摂取することが望ましいとされています。

■筋肥大のススメ

・増量期の原則とPFCバランス

バルクアップをするときは、減量期とは真逆で摂取カロリーが消費カロリーを上回ることが必要です。

摂取カロリーを増やすために何でも食べていいわけではなく、以下のPFCバランスを目安に食事をすることが重要です。

理想的なPFCバランス
タンパク質:13~20%
脂質:20~30%
炭水化物:50~65%

冒頭の「カロリー収支と体重の関係」で紹介したPFCバランスと同じです。この比率をキープしながら摂取量を増やしていくことが基本になります。

・リーンバルクvsクリーンバルク

バルクアップには大きく2つの方法があります。

リーンバルク:無駄なものを食べずにメンテナンスカロリー+500kcalくらいで体脂肪を極力増やさずに筋肉をつける

クリーンバルク:リーンバルクと同じく無駄なものを食べないが、大幅にメンテナンスカロリーを上回る食事をする。

どちらが良いというのはありませんが、早く筋肉をつけたいのならクリーンバルク。時間がかかってもいいから筋肉だけをつけたい場合は、リーンバルクがおすすめです。

2019年に発表された研究によると…
被験者11人のボディビルダー、平均身長175cm、平均体重90kgを「軽度のオーバーカロリー」と「大幅なオーバーカロリー」の2グループに分けて4週間同じトレーニングを行い、比較。
「軽度のオーバーカロリー」:炭水化物726g、タンパク質185g、脂質95g
「大幅なオーバーカロリー」:淡水化物1,170g、タンパク質162g、脂質84g

→結果
「軽度のオーバーカロリー」:筋肉量0.17%増加、体脂肪0.03%増加
「大幅なオーバーカロリー」:筋肉量0.42%増加、体脂肪0.33%増加

筋肉量の増加は「大幅なオーバーカロリー」が2.6倍で、体脂肪の蓄積は「軽度のオーバーカロリー」が1/4に抑えられています。

・筋肥大のためのタンパク質とアミノ酸

▼3種類のホエイプロテイン

ホエイプロテインには3種類あります。

WPC:タンパク質含有量は60〜80%。乳糖が含まれているため、牛乳を飲んでお腹がゴロゴロする人には向いていない。(乳糖不耐性)コスパはいい。

WPI:タンパク質含有量は80〜90%。減量中でタンパク質以外の余計なものを摂取したくない人にはおすすめ。コスパは悪い。

WPH:3種類の中で最も吸収効率がいいが、コストがかかる。

▼EAA vs BCAA

EAAはBCAAの上位互換という声をよく聞きますが、実際はどうなのでしょうか?

筋肉を作るうえで最も重要性の高いアミノ酸の1つが、BCAAにも含まれる「ロイシン」です。
血液中にアミノ酸がある程度存在するという前提であれば、ロイシンの値をキープできるBCAAを選ぶべきです。

しかし、食事からトレーニングまで4~5時間空いてしまった場合などはEAAを取ったほうが血中アミノ酸濃度の底上げに繋がります。(BCAAの比率が高いものが理想)

EAAはBCAAの上位互換という話は、筋肥大の観点ではそうではありません。

・タンパク質の効率的な摂取方法6つのテクニック

▼糖質を一緒に摂取する
糖質を一緒に摂取してインスリンを分泌させることで、アミノ酸を効率的にタンパク質を筋肉に届けることができます。

▼一度の摂取量に注意する
一度に摂取するタンパク質上限値の目安は、「体重×0.4g」です。複数の研究結果に共通する回答になります。

2013年に発表された研究によると…
タンパク質量(0g、10g、20g、40g)と筋タンパク質合成効率の関係性を探ったところ、20gの摂取で筋タンパク質合成効率がピークを迎えています。

▼摂取のタイミングを考える
一番大事なのは起床直後です。前に摂った食事から一番長い間隔が空いているためです。

また、早朝は日中よりもインスリン感受性が良いので、筋タンパク合成が起こりやすい状態です。筋肥大を求める人は20〜40gのタンパク質を摂りたいです。

▼タンパク質の種類を理解する
すぐに吸収したいときはプロテインなどの液体で、食事の間隔が空くなどでゆっくり吸収させたいときは固形食を摂るようにしましょう。

▼食物繊維を事前に摂る

腸内環境を良くすることでタンパク質の摂取効率を良くします。
食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がありますが、摂取したいのは水溶性食物繊維です。

水溶性食物繊維が多い食品:昆布、わかめ、こんにゃくいも、果物、里いも、大麦、オーツ麦など

タンパク質摂取の15〜20分前がおすすめです。

▼補酵素を一緒に摂る
吸収されたアミノ酸の代謝のためには、サポーターとなる補酵素が必要です。補酵素として特に重要な働きを担っているのはビタミンB6です。

ビタミンB6を含む食材は、赤身肉、鶏肉、マグロ、バナナ、牛レバー、カツオなどがあります。

・筋肥大に欠かせない栄養素

最近は様々な種類のサプリメントが販売されていますが、エビデンスに裏付けされたサプリメントは4つしかありません。

ISSNが各サプリメントをAからCの3段階のランク付けをして、A評価(有効性および安全性が科学的根拠によって明確に裏付けされているもの)を獲得したサプリメントは4つあります。

・クレアチンモノハイドレート
・プロテイン
・EAA
・HMB

クレアチンは、「筋出力を上げる」「高重量を挙げやすくなる」と思われがちですが、筋肥大の効果もあります。筋繊維のもとになる筋サテライト細胞の増加を促す作用があるためです。

クレアチンの恩恵をより受けるためには「クレアチンローディング」という溜め込む期間が必要です。
1日で体重1kgあたり0.3gのクレアチンを5~7日間摂取します。

HMBは肯定的な研究結果もあれば、否定的な研究結果もありますが、筋肥大における効果に関しては根拠があるとされています。

・プロテイン vs リアルフード(固形食)

▼食事誘発性熱産生

食事誘発性熱産生とは、事を消化する過程で発生するカロリーです。総消費カロリーの約15%を占めます。

1日3,000kcal摂取する人は450kcal。プロテインで全てのタンパク質を摂取すると1/2もしくは1/3になってしまいます。

カロリーを効率的に消費したい人は、固形食を摂った方がよいでしょう。

▼タンパク質以外の栄養素

魚や肉、卵からタンパク質を摂取するとミネラルやビタミンを摂取できます。プロテインパウダーにも他の栄養素は含まれていますが、微量なので足りません。

▼唾液の分泌

唾液は健康を保つ上で重要です。固形食を咀嚼するときに唾液が分泌されます。
また、咀嚼によって満腹中枢が刺激されて空腹を感じづらくなります。

■血中アミノ酸濃度

プロテインパウダーでタンパク質を摂取すると、血中アミノ酸濃度の増加と減少が比較的早く現れます。

起床直後やトレーニング前後など速やかな補給が必要な場合は、プロテインパウダーがよいでしょう。

一方で固形食は緩やかに血中アミノ酸濃度が上がるため、食事と食事の間隔が空いてしまうなど一定の時間血中アミノ酸濃度を保ちたい場合は固形食のほうがいいです。

※最後のChapterである「筋肥大の応用知識」はかなり高度な内容になるので、書籍を購入して読んでみてください。

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■本を読んだ感想

ダイエットや筋トレをしている人が知るべき内容が盛りだくさんの1冊です。それぞれの情報に対しての、エビデンスが記載されているので信憑性があります。

KentoさんはYouTubeでも発信していますが、動画以外の情報も本には書かれています。より詳しく知りたい人はぜひ購入することをおすすめします。

高度な専門的な栄養学の知識を学ぶことで効率よくカッコいい体を手に入れましょう!

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