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むるめ辞典

■総武線

[読]そうぶせん

黄色い電車です

[例文]

総武線に乗って浅草橋から千駄ヶ谷方面に向かった。

少し離れた席に座っていたのは、短いスカートからのぞく右足を影になった左足の上に乗せてまっすぐ前に投げ出した外国人で午後2時の陽光が彼女のブロンドの髪を輝かせていた。

黒いブックカバーをつけた本を読む彼女のその仕草を見やるのは、風に飛ばされた風船が空に昇るのを見届けるのと同じように誘われるがままの自然の目の動きなので、仕方のないことだった。

私が新宿で降りた時も彼女は同じ姿勢でページをくっていた。新しく電車に入ってきた人がまたチラチラと彼女と彼女の足を見やっていた。仕方のないことだった。

サポートしていただいたお金で、書斎を手に入れます。それからネコを飼って、コタツを用意するつもりです。蜜柑も食べます。