むるめ辞典
■旅路
[読]たびじ
旅してきた路
[例文]
病気になって、生き方を変えることになった。ほとんど中古車みたいにクタクタになった私が飛び込んだ新しい街には、みたことのない絵や、聞いたことのない話、嗅いだことのない体温を教えてくれた人がいた。
当時の私は、この人こそが自分のここまでの人生とこれからの人生とを結びつける環になってくれた人だと気付いていなかった。
しばらくして新古車くらいに快復した私は、その人に後ろ足で砂をかけるような格好で次の街に向かった。
サポートしていただいたお金で、書斎を手に入れます。それからネコを飼って、コタツを用意するつもりです。蜜柑も食べます。