むろいち

投稿して何もなかったものや観た・読んだ感想です。

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最近の記事

「てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書」黒川博行2024年32冊目

 黒川さんの警察もの短編集。  黒マメコンビに会えるのも嬉しかったし、それぞれ味の違う作品を読めて楽しかった。  黒マメのやり取りが面白くて、電車で読むには危険な面もありました。

    • 「土漠の花」月村了衛2024年31冊目

       ソマリアを舞台にした壮大なスケールとハードなアクション。  そして、仲間、使命、プロフェッショナル、思惑と交差して面白かった。  どうやって取材をしたり、考えたりしたのかしら。凄いよな。

      • 「槐(エンジュ)」月村了衛2024年30冊目

         「バトルロワイヤル」的な内容かと思ったら全然違った。  ダークヒロインによるバチバチのアクション青春もので、とても面白かった。  教頭先生がむちゃんこ熱い!

        • 「箕作り弥平商伝記」熊谷達也 2024年29冊目

           「邂逅の森」で熊谷作品を知ってからのファン。全部ではないけれど、大半は読んでいる作家の一人。  熊谷作品は、自然やそこで生きる人や動物がとても生き生き(厳しさや痛みも含めて)としいる印象がある。  本作も青年から大人になる主人公の姿が瑞々しく、可愛らしい。そして、最後の哀しさよ。

        「てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書」黒川博行2024年32冊目

          『遺稿』立川談志 2024年28冊目

           僕の数少ない自慢に立川談志の独演会に行ったということがある。  熱心な談志ファンではないけれど、晩年で、今行かないと後悔すると思い、向かった。  『鼠穴』と何かを演ってくれ、もちろん笑い、談志がここにいるだけで、興奮した。    そして、本作『遺稿』も、すぐそばで演ってくれている、しかも僕だけに演ってくれているように感じるような面白さ。  本当に面白いことは、ずっと面白い。

          『遺稿』立川談志 2024年28冊目

          『ゴーグル男の怪』島田荘司2024年27冊目

           現実とミステリ、悲哀や欲望が織り混ざっていた。  みんな「ゴーグル男なのさ」といえばすっきりするかもしれないくらい、色々な背景描かれていた。

          『ゴーグル男の怪』島田荘司2024年27冊目

          『煙霞』黒川博行2024年26冊目

           煙と霞で先の見えない騙し合いが、とても楽しかった。  ドラマにもなっているようで、どんな風になっているか気になります。

          『煙霞』黒川博行2024年26冊目

          映画「ゴジラxコング 新たなる帝国」2024年13本目

           ちょこちょこ笑えて、そこそこ楽しい一本だった。  擬人化される部分がなかなか面白いけれど、「こいつらヤバい」となる部分が皆無なので、ハラハラを感じられなかった。  人間側の話も、ちょこっと良い感じの部分もあるけれど、何かを乗り越えたわけではないから、引っかかることなく終わった印象。  ポップコーンを片手に楽しむにはちょうど良いかもしれない。

          映画「ゴジラxコング 新たなる帝国」2024年13本目

          『蒼惶』黒川博行2024年25冊目

           京都がメイン舞台の一つになっており、「あの辺かな」と想像をしながら楽しめたのが嬉しかった。  そして、僕が読んだ黒川作品の中で、もしかしたら物理的な暴力が無い一作。ただ『生きていく』または『足掻く・もがく』中での暴力や策略は最も濃かった。  その分、終わり方が切ないこと。素敵。

          『蒼惶』黒川博行2024年25冊目

          『森には森の風が吹く』森博嗣2024年24冊目

           森博嗣による自作解説や寄稿文がまとまった一冊。  ご自身の分析さえもサービス(仕事だからと仰りそう)満点で、とても楽しかった。  ほぼ全作を読んでいる作家の一人だし、分からなかったなという作品(赤目姫の潮解)もあるけど、カッコいい。まず名前がカッコいいよな。

          『森には森の風が吹く』森博嗣2024年24冊目

          『暗手』馳星周2024年23冊目

           馳星周ノワールもの。  最高にカッコいい。哀しみ満杯だけど。

          『暗手』馳星周2024年23冊目

          『やつらを高く吊るせ』馳星周2024年22冊目

           「Driiiive!」と始まる一行目から、一気に引き込まれ、スピード感、熱量、思惑、欲がグリングリンに「Driiiive!」していて最高だった。  出てくる「やつら」は全員ぶっ飛んでいて、自分の身の回りにはいなそうだけれど、ただ公にはしていないだけで、薄皮一枚の向こう側には、タガが外れたものが潜んでいるのかもしれない。自分だって、まだ気づいていないだけで、そんな所があるかもしれない。  主人公はもちろんだけれど、金貸しの吉井はわざと困難な金の貸し方をしているのではと思えるく

          『やつらを高く吊るせ』馳星周2024年22冊目

          『アンチ整理術』森博嗣2024年21冊目

          森博嗣ミステリも好きですが、森さんのエッセイというか、ハウツーというか、思考の一端を示してくれるシリーズも好き。  特に『臨機応答・変問自在 森助教授VS理系大学生』は、自分も大学生の時に読み、当時は「理路整然なのが冷たい気もするけど面白い」という感覚だった。  そこから二十年弱が経過し、大まかな系統としては近しい『アンチ整理術』を読むと、「冷たい感じ」は全くせず、『臨機応答』を読み返してもそれを感じないだろう。  仕事をするようになり、『こんな意見や、そんな見方がある』と

          『アンチ整理術』森博嗣2024年21冊目

          『迅雷』黒川博行2024年20冊目

           これまで読んだ黒川作品の中で、最も泥濘にハマっていったような気がする。そして、やはり面白い。  互いの思惑とそこを一枚、二枚上手を行こうとする思考。それがぶつかって、どんどんズタボロになっていく。    毎回、主人公たちの設定やキャラが面白くて、黒川さんって本当に最高。

          『迅雷』黒川博行2024年20冊目

          『大博打』黒川博行2024年19冊目

           誘拐犯、誘拐された本人、その家族、警察の思惑と行動が重なり合うお話。  誘拐されたお爺さんのキャラがとても良くて、被害者とは思えないながら「もっとやってくれ」と大変楽しかった。  犯人が最も悲哀が満載。  とても面白かった。

          『大博打』黒川博行2024年19冊目

          映画「オッペンハイマー」2024年12本目

           観る前に勉強をしておけば良かった。  ベースの史実を二つの視点で語っていき、それが見事に「こんなことありました」ではなく、立体的となっていく。  そして、学究の徒ながら人としての業に絡め取られてしまう姿の悲哀と突きつけられた現実は辛いでは片付けられない状態で、それを映画で描き切っていた。  そして、「勉強しておけば良かった」と思うことが、この映画の意味の一つになっていると思う。

          映画「オッペンハイマー」2024年12本目